【株式評論家の視点】テラは台湾のバイオテクノロジー企業と業務提携、ミニ・ゴールデンクロスを示現

株式評論家の視点

 テラ<2191>(JQS)は、「医療を創る」をミッションに掲げ、「がん」「免疫」「細胞」をキーワードに革新的な医療技術・サービスを開発・提供することで、がんで悩んでいる皆様に貢献し、企業価値の増大を目指している。

 テラの樹状細胞ワクチン療法は、東京大学医科学研究所で開発された技術をもとにしており、さらにテラ独自の厳格なSOP(標準手順書)をもとに教育訓練された培養技術者が細胞培養を行っている。全国の医療機関で高品質の樹状細胞ワクチンが安定的に作製できるよう、常に培養技術の改良や培養業務の運用について検討を重ねている。細胞培養施設は治験薬GMP基準に沿った施設管理の導入を進めており、培養ノウハウを熟知した技術者たちが医療機関をバックアップしている。

 今18年12月期第2四半期業績予想は、売上高2億2500万円(前年同期比64.8%減)、営業損益5億3000万円の赤字(同1億0100万円の赤字)、経常損益5億7500円の赤字(同1億2500万円の赤字)、最終損益5億8000万円の赤字(同3億1800万円の赤字)を見込む。

 今18年12月期業績予想は、売上高5億1000万円(前期比46.7%減)、営業損益10億6000万円の赤字(同2億4500万円の赤字)、経常損益11億1500万円の赤字(同2億6100万円の赤字)、最終損益11億2000万円の赤字(同6億4300万円の赤字)を見込む。年間配当予想は、無配継続を予定している。

 株価は、3月19日につけた年初来高値870円から9月14日に年初来安値203円と調整。その後はモミ合っている。9月10日に台湾の上場バイオテクノロジー企業であるベクトライト・バイオメディカルと業務提携すると発表。台湾におけるテラのがん免疫療法の技術移転などを推進し、より多くのがん患者へがん免疫療法を届けることを目的に、樹状細胞ワクチン療法などのがん免疫療法に関するノウハウの実施許諾や導入・運用支援を行う。これに伴い、テラは契約一時金80万ドル(88.720百万円)を受領するほか、ベクトライト社がテラの技術やノウハウを用いてがん治療用免疫細胞加工を実施する際には、実施件数に応じたロイヤルティーを受け取る予定。同14日大引け後に第2四半期決算の発表を10月15日に再延長すると発表しましたが、目先の失望売りは一巡した感がある。テクニカル的にはミニ・ゴールデンクロスを示現しており、リバウンドバンド相場入りが期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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