【編集長の視点】ショーケース・ティービーは最安値も直近IPO株人気を再燃させ急騰再現思惑も底流

編集長の視点

ショーケース・ティービー(ショーケースTV)<3909>(東マ)は、75円高と続伸して始まったあと155円安の3860円と売られ、前日26日につけた上場来安値3965円を下抜いている。

同社株は、今年3月19日に公開価格1800円で新規株式公開(IPO)され、初日は買い気配値を切り上げたまま推移し、2日目に5290円で初値をつけ即ストップ高して上場来高値6290円をつけ上場来安値まで下ぶれるなどボラティリティの高い動きを続けてきたが、IPOが、3月に続き4月もラッシュとなることから乗り換えの売り物などに押されている。ただ、同社株は、3月23日も再びストップ高を演じるなど急騰特性を示しており、下値探りのなかでもこの連想が働き下げ渋る動きをやや強めている。

■特許技術のweb最適化で成約率を高め導入企業が拡大

同社は、スマートフォン向けの電子商取引(EC)などでWebサイトを最適化して成約率を高めるeマーケティング事業と、不動産会社の物件サイトの表示を最適化するなどWebサイトやアプリの課題を統合的に解決するWebソリューション事業を展開しており、両事業の相互連携によりシナジー効果を高め開発から運用・コンサルティング・営業までをクライド型としてワンストップ体制で提供している。

eマーケティング事業では、日本や米国など内外で特許を取得した入力フォーム最適化技術やサイト内誘導の最適化技術などが、スマートフォン・アプリなどと連携、webサイト訪問(入口)から成約(出口)までをトータルに最適化し、導入企業は大企業中心に5000社以上に達している。

このため業績も好調に推移、今12月期業績は、効果の高い広告配信サービスの提供や、官公庁、自治体、企業内の業務システムなどのWebマーケティング分野以外への展開も図り、売り上げ12億500万円(前期比22.5%増)、経常利益2億6100万円(同4.8%増)、純利益1億5600万円(同1.9%増)と予想している。

■IPO以来の売買高は1回転し仕切り直しでセカンダリー期待を高める

株価は、上場来高値から同安値まで約39%の調整となっているが、この間の売買高は、上場初日の高人気がほぼ1回転し目先売りが一巡、仕切り直しの売買状況を示唆している。全般相場が、米国株価の続落などやや不透明化しているなか、直近IPO株人気でセカンダリー期待を高め底上げを試そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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