トーセは続落も開発サポートのスマホゲーム人気で増益転換業績を手掛かりに押し目買いは継続

編集長の視点

 トーセ<4728>(東1)は、前日14日に3円安の925円と4営業日続落して引けたが、下ヒゲで10月29日につけた年初来安値904円を前に下値を確かめ下げ渋る動きも続けた。日経平均株価が、小反発したものの値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回るなど不安定な相場が継続するなか、同社株も持ち高調整の売り物に押された。ただ、今年11月7日に同社が開発をサポートして配信開始されたスマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドSP」が、Appストアのスマホアプリランキングで上位にランクインするなど高人気が続いていることを手掛かりに、今2019年8月期業績の増益転換予想を見直し下げ過ぎ訂正の押し目買いも交錯した。年間の最需要期のクリスマス商戦、年末年始商戦が直前となっていることも、シーズン・ストック買いの再燃期待を高めている。

■開発完了がズレ込んだ大型案件が次々と発売・配信開始して業績寄与

 同社の前2018年8月期業績は、修正予想を上ぶれて着地したものの、利益は、営業利益が前々期比25.8%減、経常利益が同34.1%減、純利益が10.1%減と減益転換した。この要因の一つには、ゲーム自体が大型化して開発期間が長期化、顧客の要望により開発が中止された案件や開発完了がズレ込む案件などが複数発生したことにある。今期に入っては、11月に開発をサポートしたゲームソフト「ワールド オブ ファイナルファンタージー マキシマ」が11月6日に発売され、7日に「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドSP」の配信が開始されるなど大型コンテンツが相次いだ。とくに「テリーのワンダーランドSP」は、今年で20周年を迎える「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズの手軽に遊べるアプリ版として配信が開始されたもので、Appストアのトップセールス総合ランキングで第7位、ロールプレイング順位では第5位にランクインしていることから今期業績への寄与期待が高い。

 その今2019年8月期業績は、売り上げ53億2700万円(前期比17.9%増)、営業利益2億7100万円(同18.6%増)、経常利益3億3200万円(同24.2%増)、純利益1億9200万円(同2.4%増)と2ケタ増収益転換の急回復を予想している。家庭用ゲーム機やスマートフォン向けゲームの業界では、大規模ゲームメーカーの市場寡占化が強まり、ユーザー獲得のためにはコンテンツ価値拡大に向けコンテンツの開発体制を強化することが至上命題となっており、同社は、前期まで人事優遇策を進めて次世代開発人員の拡充を進め、開発延期となった大型コンテンツも開発完了することなどが寄与する。配当も、年間25円を安定継続する。

■年間25円配当の高利回りをベースに1000円大台奪回から7月高値を目指す

 株価は、配当利回りが2%超と市場平均を上回る高利回り買いをベースに950円を下値とする上下200円幅のレンジ相場が続き、今年10月の全般急落相場とともにレンジ下限を下抜き年初来安値904円へ深押しし、下げ過ぎ訂正買いで1018円までリバウンド、再度下値を確認している。年間配当25円を東証第1部全銘柄平均1.86%まで買うと1340円の妥当値も計算できるだけに売られ過ぎ訂正の再騰が有力で、まず1000円大台奪回からレンジ上値の今年7月高値1157円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治) 

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