協立情報通信は下値切り上げて戻り歩調、19年2月期増収増益予想

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 協立情報通信<3670>(JQ)は、ソリューション事業とモバイル事業を展開している。19年2月期増収・増益予想である。中期的にはストック型収益モデルの強化によって高収益化を目指している。株価は徐々に下値を切り上げている。緩やかだが戻り歩調だ。出直りを期待したい。

■ソリューション事業とモバイル事業を展開

 中堅・中小企業のICT(情報通信技術)化実現に向けたソリューション事業、およびドコモショップ運営のモバイル事業を展開している。18年2月期セグメント別売上高構成比はソリューション事業29%、モバイル事業71%だった。

 ソリューション事業は、NEC<6701>、オービックビジネスコンサルタント<4733>、NTTドコモ<9437>、サイボウズ<4776>、日本マイクロソフトなどパートナー企業の製品・サービスを融合し、情報通信システムソリューションでのNECのPBX(構内交換機)、会計情報ソリューションでのオービックビジネスコンサルタントの「奉行シリーズ」をベースに、情報インフラ分野、情報コンテンツ分野、情報活用分野の3分野に対応したワンストップソリューションサービスを提供している。

 常設デモスペースの体感型フューチャーラボ「情報創造コミュニティー」で、製品活用体験セミナー、フェア、イベント、システム導入相談会、教育サービスなどを提供していることも特徴だ。中堅・中小企業の情報化・情報活用を推進する取り組みを強化するため、情報創造コミュニティーを活動の中核として「Kic-Microsoft 365 Business 活用サポートサービス」も提供している。

 モバイル事業はNTTドコモの一次代理店であるティーガイア<3738>の代理店として、ドコモショップ6店舗(東京都内2店舗、埼玉県内4店舗)を運営し、個人向けモバイル端末などの店頭販売、および法人向けモバイルソリューションを展開している。

■第1四半期の構成比が高い収益特性

 収益面では、ソリューション事業が企業のICT投資関連のため、3月期決算企業の年度末にあたる第1四半期の構成比が高い特性がある。

 利益還元については、継続的かつ安定的な配当を年1回(期末)実施することを基本方針としている。配当水準については、配当性向30~40%程度を目途に、業績に連動させて適正な配当を行うとともに、万一業績が悪化したとしても一定の水準を維持していきたいとしている。

■19年2月期増収増益予想

 19年2月期の連結業績予想は、売上高が18年2月期比3.4%増の64億円、営業利益が9.6%増の3億円、経常利益が8.1%増の3億05百万円、純利益が4.1%増の2億05百万円としている。移転関連費用の一巡も寄与して増収増益予想である。配当予想は18年2月期と同額の年間50円(期末一括)としている。配当性向は29.2%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比4.3%減の30億11百万円、営業利益が2.7%減の1億77百万円、経常利益が3.3%減の1億79百万円、純利益が5.3%減の1億21百万円だった。ソリューション事業は増益だったが、モバイル事業において埼玉県内のドコモショップが軟調に推移し、全体として微減収・微減益だった。

 ソリューション事業は売上高が2.0%減収、営業利益が40.4%増益だった。第1四半期の受注高が減少した影響で微減収だが、高付加価値案件の増加が寄与して大幅増益だった。受注高は第2四半期に挽回して21.7%増加した。減少傾向に歯止めがかかった形だ。モバイル事業は売上高が5.5%減収となり、営業利益が赤字だった。キャリア重点項目の目標未達でインセンティブ収入が減少した。店舗販売では新型iPhone発売前の買い控えが発生した。

 通期ベースでは、17年10月移転・拡張した情報創造コミュニティーの活用によるソリューション事業とモバイル事業の連携強化などの施策を推進し、法人向け売上の拡大を図る。情報創造コミュニティー来場社数は、定期イベントの継続開催で倍増を見込んでいる。移転関連費用の一巡も寄与して増収増益予想である。

 第2四半期累計の進捗率は売上高47.0%、営業利益59.0%である。第1四半期の構成比が高い特性を考慮しても概ね順調と言えそうだ。通期ベースで好業績を期待したい。

■ソリューションへのシフトやストック型モデルの強化で高収益化目指す

 企業のICT投資需要は「クラウド」「モバイル」「セキュリティ」をキーワードとして高水準に推移することが予想されるため、中期的に物販からソリューションへのシフト、モバイル事業の利益率改善など、ストック型収益モデルの強化によって高収益化を目指す方針だ。

 中期成長に向けた基本方針は、情報創造コミュニティーの活性化(教育サービスメニューの開発、顧客創造力の増強、定期的なパートナー交流)、パートナー企業との共同展開の積極化、ソリューションサービスのモバイル化とインフラ・コンテンツ・教育・生産価値情報・セキュリティをキーワードとしたサービス展開としている。

■株主優待制度は毎年2月末の株主対象、19年2月末から優待内容変更

 株主優待制度は毎年2月末の株主を対象として実施している。従来は保有株式数に応じて島根県仁多郡産コシヒカリ「仁多米」を贈呈していたが、19年2月末対象から「島根県産グルメカタログギフト」の中から1点選択(500株以上は2500円相当、1000株以上は4000円相当)する。

■株価は下値切り上げて戻り歩調

 株価は8月の年初来安値1638円から徐々に下値を切り上げている。緩やかだが戻り歩調だ。11月20日の終値は1770円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS171円28銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は約2.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1182円91銭で算出)は約1.5倍、時価総額は約21億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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