【編集長の視点】フェローテックは8期ぶりの最高純益更新を見直し売られ過ぎ訂正買いが再燃し急反発

編集長の視点

 フェローテックホールディングス<6890>(JQS)は、前日21日に寄り付き直後の36円安から切り返し26円高の1035円と急反発して引け、1000円大台下位での下値抵抗力の強さを示唆した。このところ日米両市場で下落が続いた半導体関連株が、秋材料織り込み済みとして大幅高に転じたことから、フェローテックが、今年11月14日に発表した今2019年3月期第2四半期(2018年4月~9月期、2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれる連続の2ケタ増益で市場コンセンサスを上回り、今3月期通期純利益が、期初予想通りに8期ぶりに過去最高更新と予想していることを見直し売られ過ぎ訂正買いが再燃した。テクニカル的にも、今年1月の年初来高値2900円から10月30日の年初来安値876円まで大きく調整したが、年初来高値から「半値八掛け二割引き」の水準まで売られ大底打ちを示唆し、日柄的にも同高値から10カ月を経過し調整一巡となっていることも、買い手掛かりとなっている。

■マテリアル製品が電子部品の需要旺盛で好調に推移し主力の真空シールも堅調

 同社の今期2Q業績は、前年同期比5.2%増収、12.7%営業増益、26.1%経常増益、22.9%純益増益と続伸し、利益は、期初予想を4億2100万円~9億6600万円上ぶれて着地するとともに、市場コンセンサスも上回った。太陽電池関連事業は、中国政府の固定価格買取制度の価格見直しや太陽電池市況の下落に対して生産調整と不採算製品の在庫処分を行ったが、半導体等装置関連事業では、主力の真空シールが、半導体の微細化投資や有機ELパネル投資の継続により堅調に推移し、石英、ファインセラミックスなどのマテリアル製品も、サーバーやスマートフォン用途、自動車用途の電子部品需要が旺盛でデバイスメーカー各社の装置稼働率が一定水準で推移したことから好調に販売伸ばしたことなどが要因となった。

 今3月期通期業績は、太陽電池関連事業の減収を織り込み売り上げを期初予想より60億円引き下げが、利益は期初予想に変更はなく売り上げ920億円(前期比1.5%増)、営業利益98億円(同16.2%増)、経常利益85億円(同18.7%増)、純利益53億円(同97.9%増)と見込んでいる。純利益は、前期に計上した太陽電池製造設備の減損損失約18億円や訴訟関連損失約11億円などが一巡してV字回復し、2011年3月期の過去最高(44億8300万円)を8期ぶりに更新する。

 なお同社は、今年10月15日に一段の成長戦略を発表しており、半導体ウエハー事業で中国子会社の200ミリウエハー生産設備や300ミリウエハーのパイロットラインも含めて合計約670億円の固定資産投資を進める。

■「半値八掛け二割引き」で大底を打ちPER7倍台、PBR0.7倍の修正に再発進

 株価は、前期業績の上方修正・増配を歓迎してつけた年初来高値2900円から前期第3四半期決算、前期通期決算、今期第1四半期決算と決算発表のたびに高利益進捗率業績や好業績を高値評価し、今年10月の成長投資でも歓迎高する場面があったが、半導体市況の先行き不透明化や米中摩擦の激化で半導体関連株が世界的に低迷する影響を受けて下値を探る展開が続いた。相場格言では、高値から「半値八掛け二割引き」は大底打ちのシグナルとされており、足元の株価はこの水準にある。投資採算的にもPERは7倍台、PBRは0.7倍台となお陰の極にあり、あとは上値を追うだけで、まず年初来高値からの調整幅の3分の1戻しの1550円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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