悪い時には悪いことが重なる=犬丸正寛の相場格言

■悪い時には悪いことが重なる

 不思議なもので、人生でも相場でも悪い出来事や材料は続くものです。これで終わりかと思えば、まだ尾を引いて出てきます。自分にはツキがなく、悪いことばかりに取りつかれているのではないかと落ち込んでしまうほどです。

 しかし、人生において多くの苦労を重ね、達観している人や、相場でも長い投資経験を積んで損も知っている人は、物事の受け取り方が少しばかり違うようです。決定的な大事故や事件は別として、多くの場合、世の中には、良いことと悪いことは常に存在しているもの、という考え方です。その人が良いことにしか目が行かないで、悪いこと、リスクに気がついていないだけという見方です。

 たとえば、人間にとって風邪などの病は常に身の回りに存在しています。ウイルスは、うようよしています。若くて、体力があるときは病に罹らないだけです。体力が低下したときに、次々と病気に冒され、「次々と悪いことが起きる」という思いになってしまうのです。

 相場でもまったく同じです。悪い材料が次々と出るのではありません。それは、「相場の体力」が弱ったから、次々と悪い材料に反応するようになったのです。人と同様に、相場にも元気がよく、体力があれば悪い材料には響きません。

 このため、投資を行うには、「相場の若さ」を見極めることが非常に大切といえるでしょう。実際に見極めるには、難しいものがあります。ひとつのヒントとして、人に年齢があるように、相場の年齢、つまり「上昇期間」が有力な手がかりになると思います。上げてきた相場では、悪材料に敏感になりつつある、とみるべきでしょう。相場の体力が落ちているから、次々と悪い材料に反応するのです。

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