ニトリHDは座る高さを調節できるソファーなど人気を集め営業利益11%増加

ニトリ

■第3四半期の連結決算:人件費や物流費の上昇などコスト低減で乗り越える

 ニトリホールディングス(ニトリHD)<9843>(東1)が12月27日に発表した第3四半期の連結決算(2018年3~11月累計)は、家具・インテリア用品、ホームファッション商品とも順調に推移し、売上高は前期比6.1%増加して4485.36億円となり、営業利益は同10.8%増加して780.33億円となった。逆風としては、人件費や物流費の上昇、夏場の豪雨災害や秋の北海道地震の発生などによる災害損失引当金の計上、前年同期に比べた円安などがあったが、パッケージサイズの小型化や梱包材の改善などで物流コストの低減に努め、純利益は同1.5%増加して520.23億円となった。

■花粉やホコリをキャッチする帝人と共同開発の「キャッチクリーン」なども好評

 家具・インテリア用品では、季節商品を中心とした寝具・寝装品などが引き続き好調に推移したほか、スウェーデン企業の技術を導入し、ネジや工具を使用せず組立時間を大幅に短縮したカラーボックスなどの「Nクリック」シリーズや、座る高さを調節できるソファーの「NITORI・STUDIO・SOFA」などが人気を集めたという。また、PETボトル再生繊維の使用を強調したカーペット・ラグなどの「Nエコ」シリーズも好調だったという。

 また、カーテンでは、帝人<3401>(東1)と共同開発を行った花粉やホコリをキャッチする「キャッチクリーン」や、従来のレースカーテンにおける「遮像」「UVカット」「遮熱」機能と相反する「採光」機能を両立させた高機能性レースカーテン「エコナチュレ」が好評だった。

 11月末現在の店舗数は、国内で28店舗増加し495店舗になり、海外では中国9店舗、台湾3店舗、米国1店舗などを出店。国内・海外の合計店舗数は563店舗になった。

 今期・2019年2月期の連結業績見通しは据え置き、売上高が6140億円(前期比7.3%の増加)、営業利益は990億円(同6.0%の増加)、純利益は680億円(同5.9%の増加)、1株利益は606円13銭。純利益などは20年連続の最高益になる。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る