【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アールシーコアは16年3月期の収益改善期待で戻り歩調

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 ログハウス(丸太組み工法住宅)のアールシーコア<7837>(JQS)の株価は、3月期末の配当権利落ちも影響して戻り高値圏1050円近辺から一旦反落したが、1000円台を大きく割り込むことなく下値切り上げの動きが継続している。16年3月期の収益改善期待で戻り歩調の展開だろう。なお5月14日に15年3月期の決算発表を予定している。

 自然材をふんだんに使った個性的な木の家であるログハウスのオリジナルブランド「BESS」の販売(国内直販部門と販社部門、および連結子会社のBP社)を展開し、東京・代官山「BESSスクエア」と神奈川県「BESS藤沢展示場」の直営展示場2拠点も運営している。

 中期経営計画では目標数値として、17年3月期の契約棟数1900棟、売上高180億円、営業利益率8%、ROE18%を掲げ、重点戦略として「BESS」ブランドの深耕、営業拠点と営業員の拡充、展示場50拠点展開などを推進している。

 15年2月には新潟県と静岡県に新たな「BESS」展示場がオープンして全国43拠点に拡大したと発表している。さらに埼玉県、京都府、長野県にも新拠点開設を予定している。中期経営計画目標の50拠点に向けて着実にネットワーク拡大が進展しているようだ。

 なおカントリーログハウスのキット部材を製造販売するカナダの連結子会社BFM社の株式をカナダAAA社に譲渡する件(14年11月発表、1月30日に譲渡価格と譲渡日程の変更を発表、2月6日に譲渡日程の変更を発表)については、カナダAAA社において本件に係る資金調達に支障をきたしているため、3月13日に譲渡を一旦中止すると発表した。ただしファブレス化の選択で経営資源をマーケティングや商品開発に集中させる方針に変更はなく、今後は他の譲渡候補先も視野に入れてカナダAAA社との交渉も継続するとしている。

 前期(15年3月期)の連結業績見通しは、カナダBFM社譲渡中止に伴って3月13日に純利益を60百万円減額修正して、売上高が前々期比0.1%増の121億円、営業利益が同27.6%減の6億50百万円、経常利益が同28.4%減の6億50百万円、純利益が同32.3%減の4億50百万円としている。配当予想(5月15日公表)は同2円増配の年間42円(第2四半期末20円、期末22円)としている。

 第3四半期累計(4~12月)は前年同期比4.5%増収、同9.3%営業増益、同8.6%経常増益、同13.8%最終増益だった。通期見通しに対する進捗率は売上高74.4%、営業利益81.9%、経常利益82.5%、純利益77.8%と高水準だったが、利益面では営業員採用・教育のための戦略的費用支出がずれ込んだためとしている。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)28億11百万円、第2四半期(7月~9月)32億75百万円、第3四半期(10月~12月)29億16百万円、営業利益は第1四半期1億14百万円、第2四半2億23百万円、第3四半期1億95百万円である。

 また第3四半期累計の契約高は70億14百万円で前年同期比13.7%減少したが、第2四半期累計(4~9月)が同28.2%減少だったのに対して、第3四半期(10~12月)は同38.6%増加と大幅に改善した。第3四半期累計の全国BESS展示場への新規来場者数は同11%増の2万1828件と増加基調である。消費増税の反動影響が一巡して受注は底打ちした可能性が高く、今期(16年3月期)の収益改善が期待される。

 なお株主優待について3月13日に改訂を発表した。改訂後は毎年9月30日または3月31日時点の株主に対して、保有株数に応じて「BESS指定工事請負契約にかかる優待割引」「フェザント山中湖タイムシェア・別荘オーナー制度・メンバー制度の優待割引」「フェザント山中湖宿泊利用割引・サービス利用割引」「BESSオリジナル外部用防腐スプレー販売割引」などの優待券を贈呈する。15年3月末から適用した。

 株価の動きを見ると、3月期末の配当権利落ちも影響する形で戻り高値圏の1050円近辺から一旦反落したが、1000円台を大きく割り込むことなく下値切り上げの動きが継続している。16年3月期の収益改善を期待する流れだろう。

 4月3日の終値1005円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS89円10銭で算出)は11~12倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間42円で算出)は4.2%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS921円87銭で算出)は1.1倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。サポートラインを確認した形であり、消費増税の反動影響一巡、16年3月期の収益改善期待で戻り歩調の展開だろう。

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