【株式市場】(14時30分現在)日経平均は一時435円安まで下げ幅を広げる

株式

■クレジットカード統合案件のピーク通過に代わる事業が拡大し収益力も強化

インテリジェント ウェイブ<4847>(東2)は2月8日の後場、672円(前日比変わらず)で始まったあとも670円前後で推移し、全体相場が大幅安(日経平均は400円安)となる中で底堅さが目立っている。

 2月8日(金)14時30分現在の東京株式市場は、EUの経済見通し下方修正などを受けて今夜の欧州株や米国株がどうなるか模様眺めムードがあり、今週末は土日を含めて3連休のため持ち高を減らす動きもあるようで、日経平均は14時過ぎにかけて435円97銭安(2万315円31銭)まで下押した。東証2部指数、マザーズ指数、日経JASDAQ平均も安い。

 富士急行<9010>(東1)が第3四半期の営業利益2ケタ増と「富士急ハイランド」の入園無料化が奏功したとの見方で一段ジリ高傾向となり、CRI・ミドルウェア<3698>(東マ)は前場に続いて四半期好決算を映して買い気配のままストップ高。平賀<7863>(JQS)は13時の四半期決算発表を境に急伸。

 東証1部の出来高概算は10億9361万株(前引けは6億6957万株)、売買代金は2兆1357億円(同1兆3915億円)。1部上場2127銘柄のうち、値上がり銘柄数は257(同296)銘柄、値下がり銘柄数は1828(同1789)銘柄。

 また、東証33業種別指数は、パルプ・紙1業種のみ値上がりし(前引けは全33業種が値下がり)、値下がり率の小さい業種は、精密機器、その他製品、情報・通信、陸運、空運、電力・ガス、などとなっている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

 2月6日に発表した2019年6月期・第2四半期決算は、中核の金融システムソリューション事業が大型プロジェクトのピーク通過に代わる事業の育成・拡大などにより好調だったほか、プロダクトソリューション事業の赤字が大きく縮小し、売上高が前期比7.4%増加して50.39億円となり、営業利益は同41.5%増加して2.69億円となった。

 クレジットカード業界のブランド統合に関わる案件は前期にかけてピークを迎え、今期は逓減から次第に収束に向かう見通しだったため、これに代わる事業としてクラウドサービスやソフトウェア開発などに積極展開した。こうした取り組みにより、金融システムソリューション事業の部門売上高は前年同期比13.2%増加して46.14億円となり、利益は同17.0%増加して3.17億円と引き続き拡大した。(HC)
◆組織内部からの情報漏えいを防ぐ「CWAT(シーワット)」に大型の受注

 また、プロダクトソリューション事業では、企業組織内部からの情報漏えいを防ぐ自社開発のパッケージソフトウェア「CWAT(シーワット)」が1案件でパソコン台数10万台規模という大型の受注を獲得した。部門売上高は同31.1%減の4.24億円と落としたが、利益は前年同期の0.8億円の赤字から0.4億円の赤字へと大幅に改善した。通期では黒字化を計画する。

 6月通期の見通しは、前期にかけてピークを迎えたクレジットカードのブランド統合案件の逓減ピッチが当初の想定より早まる見込みになったものの、ブランド統合以外のカード関連案件は拡大する見通し。カード関連以外でも、クラウドサービス関連の売上高は前期比倍増の見込みで、アクワイアリング業務の「IOASIS(アイオアシス)」、不正検知の「IFINDS(アイファインズ)」、国内/海外の決済ネットワーク接続とスイッチングに特化したアプライアンス製品の「IGATES(アイゲーツ)」など、最新製品の導入数が拡大する見込みだ。また次世代の不正検知システムは、AIを活用し処理能力や検知精度を高めた最新製品の実証試験が完了し、年内に製品化の予定とした。来期から業績に寄与し始める見込みになる。

 今期・19年6月期の業績見通しは従来予想を継続し、大型案件の逓減により売上高は横ばい傾向だが前期比0.9%増の107億円、しかし営業利益は同60.7%増の8.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同64.3%増の6.20億円、1株利益は23円66銭。配当(期末のみ)は前期と同額の1株7.0円を予定するが、増益動向によっては増額を検討するとした。(HC) 

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