フェローテックホールディングスの第3四半期は堅調に推移し、通期では11年3月期の過去最高益を更新する見込み

■太陽電池関連事業については不採算である自社販売から撤退しOEMに特化

 フェローテックホールディングス<6890>(JQS)の第3四半期は堅調に推移し、通期では11年3月期の過去最高益を更新する見込み。

 同社は、半導体等装置関連事業(真空シールおよび各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、シリコーンウェーハ加工、装置部品洗浄など)を主力として、電子デバイス事業(サーモモジュール、パワー半導体用基板、磁性流体など)を展開している。主力の真空シールは世界シェア約6割である。


 半導体等装置関連事業は、半導体メーカー及び製造装置メーカーから需要がある石英製品、ファインセラミックスなどのマテリアル製品の販売は一定の水準で推移した。電子デバイス事業は、主力のサーモモジュールは、自動車の温調シートのほか、医療検査装置、バイオ機器、家電(理美容品)向けの販売が計画通りとなり、パワー半導体用基板も堅調に推移した。しかし、太陽電池関連事業については、太陽電池市況ではパネル価格の下落が続いており厳しい事業環境となっている。このため、同事業の不採算である自社販売から撤退しOEMに特化するため、生産ラインから対象となる製造設備等を区分して減損処理を実施した。

 その結果、19年3月期第3四半期連結業績は、売上高675億01百万円(前年同期比0.2%増)、営業利益78億45百万円(同9.4%増)、経常利益75億61百万円(同19.7%増)、純利益35億43百万円(同1.8%減)となった。

 以上のように、第3四半期も堅調に推移していることから、通期連結業績予想は前回予想を据え置いている。

 ちなみに、19年3月期通期連結業績予想は、売上高920億円(前期比1.5%増)、営業利益98億円(同16.2%増)、経常利益85億円(同18.7%増)、純利益53億円(同97.9%増)と最高益更新を見込んでいる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る