【編集長の視点】ネオジャパンは反落も3Q高進捗率業績を手掛かりに最高業績の上ぶれ期待を高めて押し目買いが交錯

 ネオジャパン<3921>(東1)は、前日19日に12円安の1024円と反落して引けた。同社株は、昨年12月25日に突っ込んだ昨年来安値624円から7割超高と底上げしており、目先の利益を確定する売り物が出た。ただ下値には、目下、集計中の2019年1月期業績の3月12日の発表を前に、昨年12月13日に開示した第3四半期(2018年2月~10月期、3Q)決算が、通期業績に対して高利益進捗率で着地したこと手掛かりに通期業績の上ぶれ、来2020年1月期業績の連続過去最高更新期待を高めて押し目買いが交錯した。テクニカル的にも、年明け後に5日移動平均線が、25日移動平均線を下から上に抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現したあと、今度はその25日線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現しており、上昇トレンド転換が明らかになったとして買い手掛かりになっている。

■「働き方改革法案」の4月施行で企業のクライドサービス利用が拡大

 同社の2019年1月期3Q業績は、前年同期比16.6%増収、14.7%営業増益、13.9%経常増益、11.5%純益増益と連続の2ケタ増益と続伸し、この時点で期初予想を据え置いた1月期通期業績に対して94~95%の利益進捗率を示し目安の75%を大きく上回った。累計のユーザー数が380万超を誇るグループウェア「desknet’s NEO」が、昨年5月のWeb会議機能を搭載した新バージョンの提供開始などで導入ユーザー数を伸ばして、クライドサービスの売り上げが、前年同期比27.5%増となり、プロダクト事業の売り上げも、昨年10月リリースの業務アプリツール「AppSuite」が計画を上回って同2.3%増となり、技術開発事業でも、ECサイト関連の受託開発などの寄与で同4.2倍と大きく伸びたことなどが寄与した。

 目下集計中の1月期通期業績は、売り上げ26億円(前期比12.5%増)、営業利益4億9100万円(同13.7%増)、経常利益5億700万円(同12.5%増)、純利益3億4000万円(同4.9%増)と予想し、これでも連続して過去最高を更新するが、3Qの高利益進捗率業績から上ぶれ着地期待を高めている。とくに今年4月からは、「働き方改革法案」が施行され、業務効率化に向け企業のクライドサービスの利用が拡大する好事業環境下にあるため、2019年1月期はもちろん、来2020年1月期業績も連続して過去最高を伸ばすと観測されている。

■ミニGC、GCを相次いで示現して上昇トレンド転換を鮮明化し半値戻し指向

 株価は、3Qの好決算にもかかわらず日経平均株価が一時、1万9000円台を割る全般相場の急落が響いて2017年11月16日を基準日に実施した株式分割権利落ち後安値624円に突っ込み、売られ過ぎとして2段上げ、この底上げ途上でミニGC、GCを相次いで示現し上昇トレンド転換を鮮明化した。昨年3月につけた東証第1部へ市場変更後の高値2230円から昨年12月安値までの調整幅の3分の1戻し1159円抜けで弾みをつけ、半値戻しの1400円台奪回に進もう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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