ASIANSTARは調整一巡期待、19年12月期営業増益予想

 ASIANSTAR(エイシアンスター)<8946>(JQ)は不動産関連事業を展開している。18年12月期は特別損失を計上して最終赤字だが、大幅増収・営業増益だった。19年12月期も営業増益予想である。収益改善を期待したい。株価は調整一巡して出直りを期待したい。

■国内と中国で不動産事業を展開

 陽光都市開発からASIANSTAR(エイシアンスター)に商号変更して不動産関連事業を展開している。収益は大型案件によって変動しやすい特性がある。

 投資用マンション「グリフィンシリーズ」企画・販売事業を一旦縮小し、国内の不動産管理・賃貸・仲介事業のストック型フィービジネスへ事業構造を転換した。14年2月にはベルグラビアグループを買収して中国での不動産関連事業(サービスアパートメント運営管理事業、ワンルームマンション賃貸事業)へ進出した。

 16年5月には資本提携先を変更し、上海徳威企業および徳威国際(上海徳威企業の100%子会社)の2社と資本提携契約を締結した。18年11月には投資事業を行う子会社ASIAN STAR INVESTMENTSを設立した。

■19年12月期営業増益予想で収益改善期待

 18年12月期連結業績は、売上高が17年12月期比80.8%増の31億29百万円、営業利益が13.0%増の59百万円、経常利益が33.8%増の43百万円、純利益が73百万円の赤字(17年12月期は2百万円の黒字)だった。

 全体として計画を下回ったが、不動産販売事業におけるレジデンス3棟引き渡しなどで大幅増収、営業増益だった。なお純利益は赤字だった。サービスアパートメント運営管理事業は営業黒字を続けているが、ベルグラビアグループ買収時に想定した計画を下回っていることなどから、のれん減損損失53百万円を特別損失に計上した。また投資有価証券評価損52百万円を特別損失に計上した。

 19年12月期の連結業績予想は、売上高が18年12月期比2.9%減の30億40百万円、営業利益が8.6%増の65百万円、経常利益が35.5%増の59百万円、純利益が34百万円(18年12月期は73百万円の赤字)としている。

 不動産販売事業では横浜エリアを中心とした戸建戸数の増加を目指す方針だ。なお2月1日には、中国のサービスアパートメント運営管理事業で、中国上海市の賃貸マンション(117室)運営管理委託契約を受託したと発表している。収益改善を期待したい。

■株価は調整一巡期待

 株価は安値圏だが、12月安値100円まで下押す動きは見られない。調整一巡して出直りを期待したい。2月22日の終値は123円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS1円90で算出)は約65倍、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS112円02銭で算出)は約1.1倍、時価総額は約22億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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