MTGは底値圏、19年9月期1Q減収減益に対する売り一巡

株式市場 銘柄

 MTG<7806>(東マ)は、美容ローラー「ReFa」やEMS「SIXPAD」など健康美容機器のファブレスメーカーである。19年9月期2桁増収増益予想だが、第1四半期は減収減益だった。通期予想は下振れに注意が必要となるが、第2四半期以降の挽回を期待したい。株価は第1四半期減収減益を嫌気して急落したが、失望売り一巡感を強めている。18年7月IPO時の高値から3分の1水準まで調整して底値圏だろう。売り一巡して反発を期待したい。

■健康美容機器のファブレスメーカー

 18年7月東証マザーズに新規上場した。美容ローラー「ReFa」やEMS(筋電気刺激)「SIXPAD」など健康美容機器のファブレスメーカーである。18年9月期のブランド別売上構成比は「ReFa」が53%、「SIXPAD」が25%、その他の育成ブランドが22%だった。

 ブランド開発カンパニーとして事業展開し、セグメント区分は海外向け卸売・ネット通販のグローバル事業、量販店・津幡事業者向け卸売のリテールマーケティング事業、ネット通販のダイレクトマーケティング事業、百貨店向け卸売・自社店舗小売のブランドストア事業、美容・エステティックサロン向け卸売のプロフェッショナル事業、その他事業(ウォーターサーバー事業「Kirala」など)としている。

■19年9月期2桁増収増益予想、1Q減収減益で通期下振れ注意

 19年9月期連結業績予想は売上高が18年9月期比15.8%増の700億円、営業利益が10.3%増の98億円、経常利益が12.6%増の100億円、純利益が14.3%増の63億円としている。20年以降に向けたブランド開発投資期と位置付けてマーケティング費や研究開発費が増加するが、海外展開の強化などで主要ブランドが好調に推移して2桁増収増益予想である。

 第1四半期は売上高が140億06百万円、営業利益が12億75百万円、経常利益が13億21百万円、純利益が7億19百万円だった。前年同期との比較で12%減収、68%営業減益、68%経常減益、74%最終減益だった。中国での販売は好調だったが、中国電子商取引法施行に向けた「ReFa」買い控えにより、国内市場および韓国免税市場でのインバウンド売上が減少した。通期予想は下振れに注意が必要となるが、第2四半期以降の挽回を期待したい。

■株価は底値圏

 株価は第1四半期減収減益を嫌気して2月19日の2636円まで急落したが、その後は売り一巡感を強めている。18年7月IPO時の高値8120円から3分の1水準まで調整して底値圏だろう。売り一巡して反発を期待したい。2月25日の終値は2833円、今期予想連結PERは約18倍、時価総額は約1124億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る