ラクーンホールディングスは戻り試す、19年4月期上方修正して大幅増収増益予想

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 ラクーンホールディングス<3031>(東1)は、企業間ECサイトのスーパーデリバリー運営を主力として、EC事業およびフィナンシャル事業を展開している。19年4月期業績は3月6日に上方修正して大幅増収増益予想である。株価は上方修正に対してややネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■企業間ECサイト「スーパーデリバリー」運営が主力

 ラクーンが18年11月1日付で持株会社に移行した。アパレル・雑貨分野の企業間(BtoB)電子商取引(EC)スーパーデリバリー運営を主力として、クラウド受発注システムのCOREC(コレック)事業、BtoB掛売り・決済業務代行サービスのPaid(ペイド)事業、売掛債権保証事業など周辺領域へ事業を拡大している。

 スーパーデリバリーは出展企業と会員小売店の増加に伴って月額課金システム利用料売上が積み上がるストック型収益構造である。また越境ECサービス「SD export」も展開している。Paid事業では18年8月GMOペイメントゲートウェイ<3769>と業務提携している。

 持株会社への移行に伴い、19年4月期からセグメント区分をEC事業(スーパーデリバリーとCOREC)およびフィナンシャル事業(Paid事業、保証事業)とした。19年4月期第2四半期累計のセグメント別売上高構成比はEC事業63%、フィナンシャル事業37%、営業利益構成比(連結調整前)はEC事業81%、フィナンシャル事業19%だった。

 グループ経営戦略として既存事業の成長スピード加速、M&Aの実施、新規事業の創出を推進する。経営目標値としては、早期にEBITDA10億円(18年4月期実績5.2億円)の達成を目指すとしている。18年12月には家賃保証サービスのALEMOを子会社化した。

■利用企業数、取扱高、保証残高は増加基調

 19年4月期第3四半期末時点におけるスーパーデリバリー会員小売店数は18年4月期末比2万1743店舗増増加の11万8943店舗、出展企業数は97社増加の1369社、商材掲載数は11万770点増加の82万2403点となった。

 Paid事業はサービス改良によって業種・業態を問わず、あらゆるBtoB向けサービスへの導入やFinTech分野への展開も推進している。19年4月期第2四半期末時点における加盟企業数は3200社を突破し、グループ内含む取扱高は前年同期比19.9%増加の168億円となった。保証事業の保証残高(ALEMO含む)は18年4月期末比3.6倍の598億52百万円となった。

■19年4月期上方修正して大幅増収増益予想

 19年4月期の連結業績予想(3月6日に上方修正)は、売上高が18年4月期比17.0%増の29億80百万円、営業利益が24.5%増の5億45百万円、経常利益が25.1%増の5億40百万円、純利益が17.7%増の3億33百万円としている。EC事業、フィナンシャル事業とも伸長し、第3四半期からALEMOを新規連結したことも寄与する。配当予想は未定としている。

 なお第3四半期累計は売上高が前年同期比14.6%増の21億62百万円、営業利益が17.8%増の3億93百万円、経常利益が17.9%増3億89百万円、純利益が7.5%増の2億37百万円だった。EBITDAは17.7%増の4億65百万円だった。

 EC事業は2.6%増収、8.8%営業増益だった。スーパーデリバリー流通額は4.4%増(国内が0.6%減、海外が43.6%増)と伸長した。フィナンシャル事業は31.3%増収で36.2%営業増益だった。Paid事業は加盟企業数と取扱高が伸長し、保証事業はALEMOも寄与して保証残高が大幅増加した。

■株価は戻り試す

 株価は上方修正に対してややネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。3月20日の終値は670円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS18円58銭で算出)は約36倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS119円67銭で算出)は約5.6倍、時価総額は約126億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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