【株式評論家の視点】ダイキアクシスは東南アジアの下道水事業に期待、ROE11%、利回りも2.7%

株式評論家の視点

ダイキアクシス<4245>(東1)は、1月の4ケタ割れをボトムにジワリ戻りに転じている。連続営業最高益更新見通しで割安感があるほか、利回り妙味など見直し余地があり注目したい。

同社は、各種排水処理装置の設計・施工・維持管理、合成樹脂等による製品の製造販売および設計・施工、各種建設材料・住宅設備機器の販売・施工、植物系廃食用油を原料とするバイオディーゼル燃料の精製・販売および精製プラントの販売、飲料水の製造・販売を行っている。同社グループは2015年度経営基本方針として「3C」を掲げ、CHANGE・CHALLENGE・COMPLIANCEを推進し、「環境創造開発型企業」の実現に挑戦。全般的には、組織機能の有効性を検討していくことにより企業体質の強化を図っている。

セグメント別の戦略として、環境機器関連事業については、上水事業及び各種メンテナンス事業の強化を図るとともに、インドネシアでの浄化槽の製造を早期に開始し、海外での販売力強化を図っているほか、住宅機器関連事業については、既存顧客との信頼関係をより強固にするとともに新規顧客の開拓を推し進め、利益率の改善を図っている。その他事業については、既存事業については全般的な改善を考えるとともに、小形風力発電機の販売を開始している。

今2015年12月期第・2四半期予想は、売上高158億円(前年同期比0.5%減)、営業利益3億7000万円(同38.9%減)、経常利益4億4500万円(同31.3%減)、純利益2億5500万円(同42.1%減)を見込んでいる。中間配当は15円を予定していない。

通期業績予想は、売上高320億円(前期比1.6%増)、営業利益9億円(同11.0%増)、経常利益10億5000万円(同11.6%増)、純利益6億3000万円(同14.4%減)と連続営業最高益更新を見込んでいる。年間配当は配当性向3割で30円(第2四半期末15円、期末15円)を予定している。

株価は、昨年12月3日高値1380円から2月13日安値997円まで調整。その後、1100円を軸にモミ合っている。

この4月に海外向け営業などを担当する特需事業本部を設け、下水道の普及率が低い東南アジアを中心に、浄化槽の需要を取り込んでいくことへの期待感が高まっている。

予想ROEは11.7%と高く、連続営業最高益更新見通しで今期予想PER11倍台と割安感があるほか、配当利回り2.7%と利回り妙味もソコソコある。日柄調整が進んだ感があり、上値抵抗線として意識される26週移動平均線を突破するか注目したい。(信濃川)

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