ラクスルは上値試す、19年7月期売上高30%以上成長目標

 ラクスル<4384>(東マ)は、印刷ECサービスを提供する印刷事業、および荷主と運送会社を繋ぐ運送事業を展開している。19年7月期は売上高と売上総利益で30%以上の成長を目指している。株価は3月の上場来高値から反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■印刷事業と運送事業を展開

 18年5月東証マザーズに新規上場した。印刷シェアリングプラットフォーム「ラクスル」で印刷ECサービスを提供する印刷事業、および物流シェアリングプラットフォーム「ハコベル」で荷主と運送会社を繋ぐ運送事業を展開している。印刷や物流という伝統的産業にインターネットを融合させた。また一般貨物を取り扱う運送会社向け新サービス「ハコベルコネクト」を19年2月開始した。

 なお印刷事業は第3四半期、運送事業は第2四半期と第3四半期が繁忙期となる。

■19年7月期売上高30%以上成長目標

 19年7月期の非連結業績予想は、売上高が18年7月期比30.2%増の145億50百万円で、各利益は黒字予想(具体的な金額予想は非開示)としている。企業価値向上の源泉となる売上総利益、および売上総利益の前提となる売上高で30%以上の成長を目指すとしている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比52.9%増の74億95百万円、売上総利益が47.0%増の18億03百万円で、営業利益、経常利益、純利益とも黒字化した。印刷事業が46.7%増収、2.3倍増益と牽引した。運送事業は3.3倍増収だが、営業赤字だった。なお19年1月末の「ラクスル」累計ユーザー数は18年1月末比22万8705増加の78万3755となった。通期もユーザー数および注文件数の増加で収益拡大が期待される。

■株価は上値試す

 株価は3月19日の上場来高値5340円から反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。4月4日の終値は4200円、時価総額は約1163億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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