キムラユニティは1000円台固めの動き、15年3月期の経常減益織り込む

株式市場 銘柄

チャート6 キムラユニティー<9368>(東1)は、1000円台を固める展開。9日は瞬間、1021円まで下げたが、1067円での終値となり長い下ヒゲ足となって下値不安のない動きといえる。10日は1050円前後でのモミ合い。

 同社は、1881年(明治14年)の創業以来、「会社はお客様のためにあり、社員とともに会社は栄える」を経営理念とし、常に「お客様の価値実現」を事業活動の根幹として、国内・海外において自動車産業と密接な関係を持ちながら、顧客のニーズに応えるべく格納器具製品事業から輸送、倉庫と物流サービス事業の事業領域を拡大し、また自動車を使用する方々にも広く「自動車を安心、快適にご利用頂く」ために、自動車整備、保険、自動車リース、カー用品販売と自動車のアフターマーケット分野にも事業領域を拡大し広く事業を展開。また、国内市場の枠を越え、北米、中国に子会社、タイ、ブラジル、メキシコに関連会社を設立し、顧客のニーズに応えている。

 スーパージャンボの連結効果に加え、中国子会社が堅調に推移、北米子会社での物流業務の本格稼動等が寄与し、売上高は堅調に推移している。ただ、消費税増税の影響に加え、ベースアップや人材不足による人件費の上昇、国内外での新規事業所の生産準備費用が予想以上に膨らんだこと等による費用の増加がある。

 15年3月期通期予想は、売上高が452億1300万円(前の期比10.7%増)、営業利益が17億円(同0.6%増)、経常利益が19億円(同10.9%減)、純利益が10億円(同18.5%減)を見込んでいる。年間配当は25円(第2四半期12円、期末13円)を予定している。

 同社は、ステークホルダー(利害関係者)の満足度の向上が、グループ価値の向上に繋がるものと確信し、その実現に向けて、グループの智恵を結集し総力を挙げて、「改革」「スピード重視」「チャレンジ」の精神で邁進しているが、今16年3月期業績は中国と北米の堅調持続が期待されるほか、新規事業所の生産準備費用がなくなり利益率は改善する見通し。

 新中期経営計画が期待される。高いROE、高い配当性向が示されれば、ステークホルダーから信頼される企業集団として再評価される可能性が高い。

 2015年3月期予想PER12倍台、とくにPBRは0.52倍と割安感があるほか、配当利回り2.3%と利回り妙味がソコソコある。13週移動平均線がサポートしており、トレンドは崩れていない。3月24日につけた年初来高値1099円抜けとなれば、06年1月10日につけた上場来高値1540円奪回も視野に入りそうだ。

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