【株価診断】エストラストの下値十分に固まる、1部上場の見直し人気が本格化、高ROE

株価診断

エストラスト<3280>(東1・売買単位100株)は、2005年設立、2012年の上場で新築マンション事業を柱にマンション完成後の建物管理や住関連サービス事業を展開する。

同社の笹原友也社長は、「住宅市場はこの40年を超える大量供給時代を終え、大きな構造変化を迎えている。造っては壊すから長持ちさせる時代へまさに転換期を迎えた。当社が平成24年に竣工したオーヴィジョン塩原(福岡市)と、オーヴイジョン新山口ネクステージ(山口市)はこれまでの環境配慮型マンションを更に進化させた長寿命マンションとして供給するなど時代の流れを具現化し付加価値の高い商品企画に取り組んでいる」と述べている。

これまでのオーヴイジョンマンションの累計供給戸数は3000戸を突破している。2012年11月のマザーズ上場後、1年9カ月で昨年8月に東証1部に上場を果たした。東証1部上場を第2の創業期と位置づけいっそうの飛躍を期している。

去る、4月9日に発表の2015年2月期は売上16.1%増の119億4100万円、営業利益20.1%増の11億7800万円、1株利益103.9円、配当は2円増配の年10円だった。

山口県及び九州の主要都市における動向に適切に対応しながら用地仕入・企画・販売を展開。分譲ンマンションについては引渡予定戸数430戸に対し429戸の引渡を完了した。とくに、不動産管理事業が大きく伸長している。

2016年2月期については、建築資材や労務費の上昇など不透明感のあることから売上9.7%増の131億円に対し営業利益は3.3%減益の11億4000万円と慎重にみている。1株利益は97.2円、配当は年8円の見通し。もっとも、2016年2月期の分譲マンション引渡計画戸数370戸に対し、既に、現時点で255戸の契約を締結している。通期予想は上振れる可能性がありそうだ。

株価は2012年11月上場時の始値837円に対し13年5月には1416円まで買われた。足元では600円を挟んで下値を固める動きとなっている。

13日(月)終値635円は利回り1.25%、PERは6.5倍とかなりの割安水準。消費増税の反動や労務費等の上昇で不動産株全体の低人気が影響しているようだ。同社の場合、消費税の影響は軽微だけに1部上場に対する見直し人気がこれから本格化する可能性はありそうだ。ROEは2ケタ台と高いことも魅力。中期的には4ケタ乗せの可能性は大いに期待できるだろう。

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