【新規上場(IPO)銘柄】ポートは投資フェーズから収益化フェーズへ移行、今期2ケタ増収増益を見込む

株式市場 IPO 鐘

 

ポート<7047>(東マ)は、昨年12月21日に東京証券取引所マザーズと福岡証券取引所Q-Boardに上場。同社は、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」をコーポレート・ミッションに掲げ、領域特化型のインターネットメディア事業を通じて、収益化と共に大量の行動データを取得し、またそれらをもとにユーザーニーズの分析を進めている。これを通じて、世の中に潜む様々なリアル産業における社会課題の解決に向けたリアルプロダクトを開発し、世の中にとって新たなアタリマエとなることを目指している。
 現在では、キャリア(雇用)領域で就活特化型メディア「キャリアパーク!」、ファイナンス(金融)領域でカードローン・FX「マネット」、メディカル(医療)で生活習慣特化型メディア「オンラインクリニック」を運営しているが、今後はバーティカルメディアの参入領域、リアルプロダクト共に、拡張スピードを上げていき、ポート独自の戦略を実現する計画。

 5月13日大引け後に発表した、前2019年3月期業績実績は、売上高30億3900万円(前の期比57.4%増)、営業損益5億4200万円の黒字(同1億3300万円の赤字)、経常損益5億5700万円の黒字(同1億3600万円の赤字)、最終損益5億4900万円の黒字(同1億3700万円の赤字)に着地。領域に特化したインターネットメディアを複数展開。業績予想に対して概ね想定通り推移。前年度第4四半期から黒字転換し4期連続赤字から大幅な黒字転換。コンテンツのストック化により、広告宣伝費売上高比率は通年で40%から31%に減少し、投資フェーズから収益化フェーズへ移行した。

 今20年3月期業績予想は、売上高38億1900万円(前期比25.7%増)、営業利益6億8500万円(同26.5%増)、経常利益6億3900万円(同23.5%増)、純利益5億4300万円(同1.1%減)を見込む。既存領域の規模拡大、新規サービスの収益化、事業提携、M&Aの加速を図る。年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、昨年12月25日につけた上場来の安値885円から1月28日高値1480円と上昇。2月18日安値1105円まで調整を挟んで3月11日に上場来高値1540円と買い進まれた後、1100円どころを下値にモミ合っている。1400円から上には戻り待ちの売りが控えており、日柄調整が続くことは想定されるが、投資フェーズから収益化フェーズへ移行し、今期2ケタ増収増益を見込んでおり、第1四半期以降業績が順調に推移すれば、上放れが期待される。ここから1100円の下値に接近する場面があれば、絶好の買い場となりそうだ。(株式評論家・信濃川)

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