【編集長の視点】ロジザードは3Qの2ケタ増益業績見直し通期業績の上ぶれ期待を高めて続伸

 ロジザード<4391>(東マ)は、前日10日に22円高の2410円と続伸して引け、6月4日につけた年初来安値2050円からの底上げに勢いを強めた。今年5月13日に発表した今2019年6月期第3四半期(2018年7月~2019年3月期、3Q)業績が2ケタ増益で着地し、期初予想の今期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことを見直し業績上ぶれ期待を強め買い増勢となった。5月17日に販売を開始したクラウド倉庫管理システム「ロジザードZERO」と連携したクラウド型店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」も、業績をフォローすると評価を高めている。


――――クラウドサービスが16.7%増と続伸し店舗在庫管理システムも新規寄与――――

 同社の今期3Q業績は、前年同期比6.5%増収、35.3%営業増益、35.3%経常増益、同44.5%純益増益と好調に推移し、利益の絶対額は、すでに6月通期予想を100万円~800万円オーバーした。主力事業のクラウドサービスの売り上げが、新規取引先の開拓などにより前年同期比16.7%増と続伸し、開発・導入サービスは同12.0%減、機器販売サービスは同5.9%減となったが、計画を上回って推移しており、粗利益率のよいクラウドサービス事業の増収分が利益寄与した。

 今6月期通期業績は、期初予想通りに売り上げ13億400万円(前期比3.1%減)、営業利益1億6600万円(同13.2%増)、経常利益1億6500万円(同17.9%増)、純利益1億500万円(同9.5%増)と見込み、純利益は、過去最高の9600万円(2018年6月期)を連続更新する。「ロジザードZERO-STORE」は、ECサイトだけでなく実店舗でも販売する企業のニーズに対応して実店舗と物流倉庫とのすべての在庫を管理するシステムとして開発・販売したもので、母体の「ロジザードZERO」の導入実績が1000現場以上と業界トップとなっているだけに、早期の業績貢献も想定範囲内となる。今期純利益は、東洋経済会社四季報最新号では1億6000万円と観測し、市場予想は2億1000万円となっており、業績上ぶれ期待が高い。

――――25日線クリアからIPO時の初値奪回で弾みをつけまず最高値からの調整幅の3分の1戻しへ――――

 株価は、今年1月の上場来高値4380円から新興市場全般の人気離散で2762円安値へ調整し、「ロジザードZERO」の新機能追加などを材料に下げ過ぎとして3890円まで戻し、令和相場入り後の全般相場続落や同社の今6月期通期業績が、今期3Q業績の高利益進捗率にもかかわらず期初予想を据え置き市場コンセンサスを下回ったことが響いてストップ安し、年初来安値2050円へ突っ込んだ。足元では、上場来高値からの絶対高値期日目前の5カ月目に入り調整一巡感を強めて300円超の底上げをし25日移動平均線をほぼクリアした。2018年7月の新規株式公開時の初値2500円奪回で弾みをつけ、まず最高値から年初来安値までの調整幅の3分の1戻し水準の2826円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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