【株式評論家の視点】キャリアは中長期での成長力強化を最優先

株式評論家の視点

 キャリア<6198>(東マ)は、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」の企業理念のもと、「高齢化社会型人材サービス」を提供。アクティブシニアの就労機会の創造を推進するシニアワーク事業と、主に介護施設に対して看護師及び介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行うシニアケア事業を運営している。今2019年9月期は、直近までにおける成長力の減衰を踏まえ、中長期での成長力強化を最優先事項とした経営体制へ変更し、新たな経営戦略の策定、実施を行っている。


 シニアワーク事業では、主にビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックス、コールセンターなどの分野でアクティブシニア(55歳以上の働く意欲のある人)の人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っている。現在のアクティブシニアは、今までのキャリア形成過程においても、これから望む就業環境においても、ホワイトカラー分野を主とする方が増加しており、供給力を強みに、当該分野に対する人材供給に注力する一方で、ブルーカラー分野においては、新たな取扱い職種の開拓及び新たな働き方の提案が課題であり、シニア活用コンサルタントの採用育成の強化を図っている。

 シニアケア事業では、主に介護施設に対して、看護師や介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っている。同事業は、人手不足に悩む全国の介護施設への人材供給を行うべく積極的な支店開設を基本方針として、高松支店及び浜松支店を2019年2月に開設し、本事業と同様の事業を営む株式会社キューボグループを株式交換により、同年1月16日を効力発生日として子会社化したほか、既存支店においては、業績拡大を目的に、登録スタッフ増加のための広告宣伝費の強化、従業員採用の強化を図っている。

 今19年9月期第2四半期から従来の単体決算から連結決算に移行、今19年9月期第2四半期業績実績は、売上高53億5400万円、営業利益1億3300万円、経常利益1億4900万円、純利益7900万円に着地。

 今19年9月期業績予想は、売上高115億円、営業利益2億7000万円、経常利益2億7000万円、純利益1億6000万円を見込む。年間配当予想は、6.25円(第2四半期末2.5円、期末3.75円)継続を予定している。

 株価は、1月18日につけた年初来の高値818円から5月16日につけた上場来の安値523円まで調整を挟んで5月29日高値688円と買われた後、モミ合っている。今19年9月期は、シニアワーク事業では、主力であるコールセンター業界向けサービスは拡大しているものの、シニア活用コンサルタントの採用、育成が遅れた事による、ブルーカラー職種の成長停滞、新たな取扱い職種及び新たな働き方の開拓の未実施が響き当初計画を下回るほか、シニアケア事業では、下降傾向であった売上高成長率の向上を優先事項とし、大幅な従業員の採用強化のための採用費及び人件費、教育費を、また派遣スタッフ獲得強化のための広告宣伝費は当初計画を上回る見通しで、前18年9月期単体に比べて減益となる。ただ、来20年9月期は増益に転じる見通しで、大きく下押す場面では中長期的な視点で買いを考えい。(株式評論家・信濃川)

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