【編集長の視点】中本パックスは前日比変わらずも連続最高業績を見直して割安株買いが交錯

編集長の視点

 中本パックス<7811>(東1)は、前日19日に前日比変わらずの1455円で引けた。6月3日につけた年初来安値1417円から底上げ途上にあり、戻り売りに押された。ただ、取引時間中には1466円まで買い進まれる場面もあり、今2020年2月期業績が、4期連続の増収増益で連続して過去最高を更新することを見直し割安修正買いも交錯した。6月15日まで開催された20カ国・地域(G20)エネルギー・環境大臣会合の共同声明に、海洋プラスチックごみの流出防止に向けた国際的な枠組みの創設が採択されたことも、同社のリサイクル可能な素材で設計されている「Nブランド製品」への再評価を高めている。
■4期連続の増収益で過去最高を更新し「Nブランド製品」は年間50億円目標

 同社の今2020年2月期業績は、売り上げ362億円(前期比6.6%増)、営業利益17億8000万円(同8.2%増)、経常利益18億5000万円(同9.8%増)、純利益12億7000万円(同9.8%増)と予想され、連続して過去最高を更新し、市場コンセンサスも上回る。コンビニエンスストア向けの包装材料の取引が拡大し、昨年9月に完成した埼玉第3工場が、今年6月からフル稼働、同じく6月に中国の新工場が量産を開始し、米国の新会社の倉庫が3カ所に増加するなど中国・米国でいっそうの海外市場開拓が進むことなどが寄与する。配当は、年間56円(前期実績56円)と高配当の安定継続を予定している。

 一方、「Nブランド製品」は、環境対応性、薄肉・高剛性、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、保香性などの特徴を生かして食品トレー、PETフィルムのほか、電子部材製造工程用フィルム、医薬添付剤、合成紙(Nコート)などの用途拡大に取り組んでおり、中長期目標として年間売上高50億円を目指している。また、設備投資も、2018年2月期に11億5600万円、2019年2月期15億6000万円と続き、今2020年3月期も11億7900万円と高水準を計画、中長期業績目標としている年間売上高500億円、営業利益25億円の達成に弾みをつける。

■分割権利落ち後安値水準からPBR9倍台、配当利回り3.8%の割安修正に発進

 株価は、2018年2月28日を基準日とする株式分割(1株を2株に分割)を歓迎して上場来高値4770まで買い進まれ4370円で分割権利を落とした。権利落ち後はほぼ理論価格の分割落ち後高値2324円をつけ、増収増益で着地した好調な四半期決算のたびに上値評価が続いたが、世界同時株安の影響を受け、分割権利落ち後安値1410円まで調整し、今期業績の連続過去最高更新で1640円までリバウンドした。ただその後の令和相場入り後の全般相場続落などの波及で1417円まで再調整、売られ過ぎとして底上げを窺ってきた。PERは9倍台、PBRは1.02倍、配当利回りは3.84%と市場平均を下回って割安であり、まず分割落ち後高値から落ち後安値への調整幅の3分の1戻しの1715円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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