【新規上場(IPO)銘柄】Sansanは6月19日にマザーズに上場、上場を機に知名度は一段と向上

株式市場 IPO 鐘

 Sansan<4443>(東1)は、本年6月19日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社グループは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションを掲げ、「クラウドソフトウェア」に「テクノロジーと人力による名刺データ化の仕組み」を組み合わせた新しい手法を軸に、名刺管理をはじめとした企業やビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題の解決につながるサービスを展開している。

 具体的には、名刺をデータ化し、人と人のつながりを情報として可視化・共有できる、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を展開するSansan事業と、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの仕組みを取り入れ、名刺をビジネスのつながりに変える名刺アプリ「Eight」を展開するEight事業を運営している。


 前2019年5月期第3四半期業績実績は、売上高73億6100万円、営業損益6億5500万円の赤字、経常損益6億8400万円の赤字、最終損益6億8800万円の赤字に着地。

 前19年5月期業績予想は、売上高100億6900万円(前の期比37.5%増)、営業損益9億3800万円の赤字(同30億6100万円の赤字)、経常損益9億7600万円の赤字(同30億7700万円の赤字)、最終損益9億8800万円の赤字(同30億8500万円の赤字)を見込む。上場で調達資金は、広告宣伝費などのマーケティング費用、営業、エンジニアの人件費、採用費などに充てる計画で、年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、上場初日の6月19日に公開価格4500円を5.8%上回る4760円で初値をつけ、同20日高値5890円と買われた後、モミ合っている。テレビコマーシャル等を中心とした大規模なマーケティング活動を実施したほか、約140名程度の人員の増加を予定しており、前19年5月期は赤字を予想しているが、テレビコマーシャルの縮小等で今20年5月期赤字幅縮小が観測されている。上場を機に知名度は一段と向上した感があり、ここから下値固めとなるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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