【新規上場(IPO)銘柄】インフォネットは6月25日にマザーズに上場、好人気となった反動で下げる

株式市場 IPO 鐘

 インフォネット<4444>(東マ)は、本年6月25日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、主に自社開発のWEBサイトコンテンツ管理システム「infoCMS」を活用したWEBサイト構築および構築後のサーバ・システム運用保守などのアフターサポートまでを一貫したWEB受託開発・ASPサービスを提供している。その他クラウドホスティングサービス、WEB広告サービス、WEBシステム開発サービス、カタログ・パンフレットデザインサービスなど、企業の広報マーケティング支援を目的とした事業展開を行っている。

 同社は、WEB制作・システム開発という主事業において、企画・コンサルティングからデザイン、プログラミング、さらには自社サーバによるインフラから、サポートまで、ワンストップでソリューションを提供できることを最大の強みとしている。

 今2020年3月期第2四半期業績予想は、売上高2億6900万円、営業損益6700万円の赤字、経常損益6700万円の赤字、最終損益4700万円の赤字を見込む。営業人員の増員に伴う人件費の増加等の固定費の増加を計画しているため、赤字になる見通し。

 今20年3月期業績予想は、売上高9億6800万円(前期比14.6%増)、営業利益1億9000万円(同15.6%増)、経常利益1億9300万円(同12.9%増)、純利益1億3300万円(同22.0%増)を見込む。上場で調達資金は、事業拡大のための採用費や人件費増、オフィス増床などに充てる計画で、年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、上場初日の6月25日に公開価格1490円の2.3倍に相当する3430円で初値をつけ、同日高値3835円と買い進まれた後、換金売りに下げている。既存のCMS事業の拡大とともに、AI(人工知能)を活用したチャットボット製品の販売によるシナジーの創出や個別IoTプラットフォームの受託開発など新たなWEBマーケティング分野へ事業を拡大することへの期待感も高まり、好人気となった反動が出ている。例年、顧客の納期希望が集中する第3四半期以降に売上が偏重する傾向があり、通期業績予想は達成できる見通しだが、ここからどこが下値になるか見極め、リバウンド狙いのタイミングを計るところだろう。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る