【新規上場(IPO)銘柄】新日本製薬は6月27日にマザーズに上場、ECチャネル強化と海外事業の加速で成長続く

株式市場 IPO 鐘

新日本製薬<4931>(東マ)は、本年6月27日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は「世界中の人々の健やかで心豊かな暮らしを創造します」というビジョンを掲げ、その実現に向け、「One to One health & beauty-care.」という事業領域において、化粧品、健康食品及び医薬品の商品開発、販売を行っている。

 化粧品では、「シンプルであること」と「コラーゲン」を追求した、スキンケアの「PERFECT ONE(パーフェクトワンブランド)」を展開。主力のオールインワン美容液ジェルシリーズは、オールインワンスキンケア市場のトップシェア商品として多くの顧客が利用している。
 
 
 医薬品では、自社研究所で生産した機能性素材を配合した医薬品をはじめ、さまざまな疾病や症状を改善へと導く商品を開発。からだの内側から肌を整えて、イボ・肌あれに有効なヨクイニンから成分を抽出し、飲みやすい錠剤にした「新日本製薬の生薬 ヨクイニンエキス錠SH」等を販売している。

 健康食品では、朝イチスッキリ!シリーズで、国産素材20種類と乳酸菌、酵素をバランス良く配合した青汁である「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス」を販売。機能性表示食品では、ひざ関節の曲げ伸ばしや柔軟性をサポートする「ロコアタックEX」を販売し、栄養バランス・生活習慣を整えて、健やかな毎日をサポートしている。

 足元の業績は、今2019年9月期第2四半期業績実績が、売上高165億4600万円、営業利益14億4700万円、経常利益14億1900万円、純利益8億6500万円に着地。

 今19年9月期業績予想は、売上高333億1900万円(前期比6.8%増)、営業利益26億円(同4.3%増)、経常利益26億1200万円(同4.5%増)、純利益17億5300万円(同0.1%増)を見込む。上場で調達した資金は、データベース、基幹システムの機能強化や商品開発費等に充てる計画。年間配当は、期末一括16.8円を予定している。※本年3月1日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っている。

 株価は、上場初日の6月27日に公開価格1470円を13.2%上回る1664円で初値をつけ、同日高値1744円と買い進まれた後、換金売りに同日安値1516円と売られた後、下値を切り上げている。ミドル世代未満では、ECを利用した商品購入が拡大していることを踏まえ、ロイヤリティの高い顧客層向けの一般的な通信販売をビジネスの安定的な柱として維持しつつ、ターゲット層の拡大や利用継続率の向上、LTVの最大化に向けECチャネル強化を図るほか、東アジアを中心とした海外事業の展開を加速させ成長が続く見通し。押し目買い優位に上値を試す展開が期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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