AMBITIONは上値試す、19年6月期大幅増収増益・増配予想で20年6月期も収益拡大期待

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 AMBITION<3300>(東マ)は東京23区を中心に不動産関連事業を展開している。マンションサブリースと投資用マンション開発・販売を主力として、ITを活用した「不動産テック企業」を目指している。19年6月期大幅増収増益・増配予想である。20年6月期も収益拡大を期待したい。株価は6月の年初来高値から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。なお8月14日に19年6月期決算発表を予定している。

■東京23区中心の不動産コミュニティーデベロッパー

 東京23区中心の不動産コミュニティーデベロッパーである。マンションサブリースのプロパティマネジメント事業、および投資用マンション開発・販売のインベスト事業(17年10月子会社化したヴェリタス・インベストメント)を主力として、賃貸仲介、少額短期保険、民泊などの不動産関連事業も展開している。

 18年6月期のセグメント別営業利益構成比(連結調整前)は、プロパティマネジメント事業45%、賃貸仲介事業5%、インベスト事業51%、その他マイナス1%だった。

 プロパティマネジメント事業は、不動産所有者から家賃保証付きで借り上げた物件を一般消費者に賃貸するサブリース(転貸)が主力である。東京23区中心に分譲仕様のハイクオリティ・デザイナーズマンションを対象物件としている。19年6月期第3四半期末時点のサブリース管理戸数は前年同期比11.8%増の1万182戸となった。また19年3月末時点の入居率は97.1%と高水準である。

 インベスト事業の子会社化ヴェリタス・インベストメントは、都内プレミアムエリア(目黒区、渋谷区、新宿区、港区、品川区、中央区)を中心に、新築投資用マンションの開発・販売を展開している。分譲仕様のハイクオリティ・デザイナーズマンションが特徴である。

 収益面の特性として、インベスト事業の引き渡し戸数・時期によって期間損益が変動する。また入社・転勤等の転居シーズンとなる3月を含む第3四半期(1~3月)の構成比が高い季節要因がある。

■管理戸数拡大とIT活用による「不動産テック企業」目指す

 長期ビジョンの目標に売上高1000億円、営業利益100億円(18年6月期実績売上高232億78百万円、営業利益11億41百万円)を掲げ、成長戦略としてサブリース管理戸数を拡大するとともに、ITを活用した「不動産テック企業」を目指している。

 プロパティマネジメント事業は、子会社化ヴェリタス・インベストメントの開発・販売物件も含めて、物件の適正な価値評価を行いつつ管理戸数拡大を推進する。外国人の流入や法人顧客の社宅などのニーズに対応し、19年4月からの新在留資格運用に伴って外国人入居者受け入れ態勢を強化する。また外出先からでも家電操作できる最新IoT機器「VERIOT」などのサービス提供で物件差別化も推進する。

 さらに顧客満足度アップ、営業強化、自社管理物件のIoT化に向けて、PCやスマホを利用した重要事項説明、サイシード社およびコムデザイン社と連携したチャットツールやAIの活用、ナビック社との資本業務提携によるWi-Fiセキュリティサービスなども推進している。18年6月にはモバイル決済ニーズに対応するため、PayPayおよびLINE PayによるQR決済を開始した。

 民泊関連では、and factory<7035>と事業協力し、IoTスマートホステル「&AND HOSTEL」を展開している。

 M&A・アライアンス戦略では、18年4月アクセルラボとIoTサービス共同開発で合意、18年5月RPAテクノロジーズと業務提携して不動産業界の業務効率化を支援するRPA事業に参入、18年10月ビューティ関連サービスのM.I.Tホールディングスに資本参加、18年11月不動産管理会社向け募集支援・業務改善システムのGood不動産と業務提携、18年12月不動産向けシステム開発のPC-DOCTORSを子会社化した。

 19年2月にはレンタルスペース運営や飲食店専門居抜き物件検索サイト運営などのあどばる社と資本業務提携、エンタテインメント事業のビジュアライズと資本業務提携、19年3月には企業文書電子化クラウドサービスのペーパーロジックと資本業務提携、19年4月にはトレジャーファクトリー<3093>と業務提携、複数映像を合成して特殊映像を生成するソフトウェアエンジン開発の2501と資本業務提携した。

■19年6月期大幅増収増益・増配予想、20年6月期も収益拡大期待

 19年6月期連結業績予想(2月14日に上方修正)は、売上高が18年6月期比25.7%増の292億68百万円、営業利益が34.6%増の15億36百万円、経常利益が32.4%増の13億46百万円、純利益が38.4%増の8億46百万円としている。配当予想(2月19日に期末8円50銭増額修正)は年間25円(期末一括)としている。18年6月期との比較でも8円50銭増配である。予想配当性向は20.1%となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比42.6%増の236億07百万円、営業利益が3.2倍の18億08百万円、経常利益が3.6倍の16億83百万円、純利益が3.8倍の10億28百万円だった。プロパティマネジメント事業では管理戸数が順調に増加(サブリース管理戸数は11.8%増の1万182戸)し、期末入居率は大型案件獲得も寄与して97.1%と高水準を維持した。インベスト事業の物件売却数は141件増加の363件だった。

 通期ベースでもプロパティマネジメント事業の管理戸数が伸長し、子会社ヴェリタス・インベストメントの販売戸数が大幅増加する見込みだ。そして20年6月期も収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は6月の年初来高値1485円から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。7月17日の終値は1204円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS124円42銭で算出)は約10倍、前期推定配当利回り(会社予想年間25円で算出)は約2.1%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS279円10銭で算出)は約4.3倍、時価総額は約82億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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