【編集長の視点】加賀電子は今期の減益予想業績を織り込み売られ過ぎ訂正買いで上昇

編集長の視点

 加賀電子<8154>(東1)は、19日に51円高の1647円と反発した。今2020年3月期業績が、売り上げは大幅続伸するものの、利益が連続減益と予想されたことはすでに織り込み済みとして売られ過ぎ訂正買いとなった。テクニカル的にも、底上げ途上で5日移動平均線が、下から上に25日移動平均線を抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現し、25日線も上昇転換したこともトレンド変換は不変としてサポート材料視されている。
■富士通エレ上乗せで今期売り上げは46%増と大幅続伸し中期計画達成にスタート

 同社の今2020年3月期業績は、売り上げ4300億円(前期比46.9%増)、営業利益70億円(同7.5%減)、経常利益70億円(同10.9%減)、純利益50億円(同37.6%減)と予想されている。売り上げは、富士通エレクトロニクスを子会社化しこの売り上げ1950億円が上乗せとなって大幅続伸するが、同子会社の利益寄与は、大口商権解消リスクなどから限定的とし、推進中の中期経営計画の達成を目指して海外新工場の増強投資が続き、さらに先行きの内外情勢を慎重にみたことなどが要因となった。純利益は、前期に計上した富士通エレクトロニクス買収に伴う負ののれん発生益が一巡して減益率が大きくなる。

 ただこの富士通エレクトロニクスの子会社化は、取扱商材の拡大、顧客基盤の共有などにより中核の電子部品の事業規模を非連続的に高成長させ、エレクトロニクス商社業界のNo.1企業、世界に通用するグローバル企業とし競争力を強化させるもので、このため現在推進中の中期経営計画では、最終年度の2022年3月期に売り上げ5000億円、営業利益130億円の達成を目指している。今年8月7日に発表予定の今3月期第1四半期(2019年4月~6月期)決算が、今期通期予想業績や中期経営計画に対してどのような進捗率を示すかも注目ポイントとなる。

■ミニGC示現で底上げ転換を示唆しPER8倍、PBR0.5倍の割安修正に再発進

 株価は、今年4月につけた年初来高値2252円から今期業績の連続減益予想や再三にわたる世界同時株安の波及が響いて年初来安値1503円まで大幅に調整し、同安値は、PER8倍台、PBR0.53倍と売られ過ぎとして底上げに転じた。この底上げの間にミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆するとともに、戻り高値近辺で陽線包み足を示現して200円高し需給好転も裏付け、一段の戻りにトライするベースが形成された。全般相場の落ち着きを待ち、まず年初来高値からの調整幅の3分の1戻しの1752円をクリアしたあと半値戻しの1877円奪回に進もう。(本誌編集長・浅妻昭治)

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