ソレイジア・ファーマの「エピシル」が中国で販売開始

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■2月に中国当局から承認を受け6月に初回出荷後、通関等の諸手続きを通過

ソレイジア・ファーマ<4597>(東マ)は7月22日午前、がん等の化学療法や放射線療法に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛の緩和を目的とする製品「エピシル」(当社開発品コード:SP-03、中国製品名「益普舒(R)口腔凝胶」、日本製品名「エピシル(R)口腔用液」、欧米等製品名「episil(R)oral liquid」)につき、このたび中国で販売を開始したと発表した。

■臨床試験では使用した患者の93%が次回の使用を希望

 「エピシル」は、2019年2月に中国当局から承認を受けた製品で、6月の中国向け初回出荷後、通関等の諸手続きを経て今回の販売開始(製品上市)に至った。

  がん治療によって生じる口内炎は、その痛みにより、患者が食事や睡眠を十分に取れない原因となり、体力の低下につながることがあると考えられており、本製品の使用はこれに対する新たな治療選択肢となる。同社が中国で実施した、がん患者60例を対象とした多施設共同無作為化群間比較臨床試験では、「エピシル」を使用した患者の93%が次回の使用を希望する結果が示された。

■主にがん治療(化学療法や放射線療法)に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛を緩和

 「エピシル」について、中国のがん治療における中心的オピニオン・リーダーとされる臨床医Qin Shukui教授(Director of Oncology Department, General Hospital of Eastern Theater Command. Vice Chairman of CSCO. Chairman of CRPC.)は、以下のとおりコメントした。

「口内炎に対する積極的な治療は、様々ながん支持治療(がんそのものに伴う症状や治療による副作用に対しての予防策、症状を軽減させるための治療)の中でも重要な課題である。化学療法や放射線療法によって引き起こされる口内炎に対し、中国国内では未だ効果的且つ安全な製品が不足している。『エピシル』は、口内炎を生じたがん患者への新たな治療選択肢となるだろう」

■中国抗癌協会で販売パートナー会社と上市報告会を開催

 同社と中国での販売パートナーであるLee’s Pharmaceutical (HK)Limited(以下「Lee’s Pharma」)は、7月19日、中国成都で開催されたCRPC(The Committee of Rehabilitation and Palliative Careof China Anti-Cancer Association:中国抗癌協会癌リハビリテーション及び緩和ケア委員会)年次総会(7月19日~7月21日)で、「エピシル」の上市報告会を開催した。

 CRPC理事長でCSCO(Chinese Society of Clinical Oncology:中国臨床腫瘍学会)の副理事長であるQin Shukui教授、及びCACA(the China AntiCancer Association Nasopharyngeal Carcinoma Committee:中国抗癌協会鼻咽頭癌委員会)の元会長であるHu Chaosu教授を議長に招聘し、CRPCの全面的協力の下、報告会を開催した。

 本報告会では、同時に中国における口内炎の診断と治療の現状の報告及び国際ガイドラインの解釈が検討され、またEOCC(European Oral Care in Cancer Group:欧州がん口腔ケアグループ)の会長であるDr. Barry Quinn氏を特別講演者として招聘し、口内炎対策に関する臨床研究の進捗状況についても報告された。

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