加賀電子はEMS好調で富士通エレクトロニクスの寄与もあり営業利益24%増加

■第1四半期連結決算、部品販売ビジネス加わり車載向けなど大きく拡大

 加賀電子<8154>(東1)の2020年3月期・第1四半期決算(4~6月、連結)は、拡充しているEMSビジネス(受託製造事業)が好調に推移した上、19年1月にグループ会社となった富士通エレクトロニクスの収益が期初から寄与したことなどにより、売上高は前年同期比97.4%増加して1095.64億円となり、営業利益は同じく24.2%増加して18.50億円となった。

 EMSビジネスでは、引き続き空調機器、医療向けが好調に推移した。そして、富士通エレクトロニクスのグループ入りによって、部品販売ビジネスが加わり、車載向けを中心とした収益が大きく拡大した。

 売上げ構成比は4%台になるが、その他事業では、アミューズメント業界向けゲーム機器の販売が好調に推移し、パソコンおよびPC周辺機器のリサイクルビジネスも堅調に推移した。

 第2四半期以降の業績見通しについては、米中間の貿易摩擦をはじめとして予断を許さない状況が続くとみられるが、同社では、「中期経営計画2021」の初年度として、部品販売ビジネス、EMSビジネスを中心に、引き続き積極的に取り組んでいくとしている。中期計画では、2022年3月期の連結売上高5000億円などに向けて成長戦略を推進している。

 20年3月通期の連結業績予想は、期初の予想値を据え置き、売上高は4300億円(前期比46.9%の増加)、営業利益は70億円(同7.5%減)、親会社株主に帰属する当期利益は50億円(同37.6%減)、1株利益は182円17銭。(HC)

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