【編集長の視点】モルフォは反落も2QのV字回復業績と中国向け画像認識技術提供を手掛かりに押し目買いが交錯

モルフォ<3653>(東マ)は、前日19日に20円安の3220円と反落して引けた。同社株は、米国の対中制裁関税第4弾発動表明で全般相場が急落したのに逆行高し、3465円高値まで300円超高していただけに、目先の利益を確定する売り物が出た。ただ下値は、25日移動平均線を前に限定的で、今年6月14日に発表した今2019年10月期第2四半期(2018年11月~2019年4月期、2Q)累計業績のV字回復や、8月8日に発表した中国トップの児童向け学習機器メーカー・BBK Education Group(BBKE)の学習用タブレットへの同社の画像認識技術採用などを手掛かりに押し目買いも交錯した。

■2Q経常利益は74%増と伸び中国の教育IT製品トップ向け新展開も上乗せ

 同社の今10月期2Q累計業績は、前年同期比18.4%増収、60.4%営業増益、74.3%経常増益、73.0%純益増益と大幅に増収増益転換し、期初予想の今10月期通期業績に対する利益進捗率は、57%~59%と目安の50%をオバーした。相次ぐ新製品のリリースが早くも業績を押し上げており、今年2月の記者会見映像のフラッシュバンド現象を補正・低減するソフトウェア「Morpho Deflash」、3月のカメラ撮影画像の人物の背景をぼかすソフトウェア「Morpho Portrait Bokeh」などと続き、中国、北米のスマートフォンメーカー向けのロイヤリティ収入が、中国、北米のスマートフォンメーカーを中心に伸び、車載関連の受託開発収入などの好調推移も加わったことなどが寄与した。

 今2019年10月期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ28億円(前期比15.8%増)、営業利益5億円(同25.2%減)、経常利益5億円(同24.5%減)、純利益3億1200万円(同32.9%減)と見込んでいる。ただ今期2Q累計決算とともに米国のモバイル通信技術大手のクアルコムとの新モバイル向けプロセッサ「Snapdragon665」のモバイルカメラ機能強化提携を発表し、8月には、BBKE社の学習用タブレット端末のフラッグシップモデル「歩歩高家教机S5」に同社のAI(人工知能)を駆使した画像認識技術が採用されたことも発表しており、業績上ぶれ期待を高めている。とくにBBKE社は、教育IT製品では中国でトップシェアを誇るリーディングカンパニーで、児童数も日本を大きく上回るだけに貢献度の高さが注目されている。

■25日線水準で下値抵抗力を発揮して上昇トレンドが続き上値再トライ

 株価は、同時発表の今期2Q好決算とクアルコムとの業務提携をテコにストップ高し、さらに小惑星探査機「はやぶさ2」関連人気、東京電力<9501>(東1)関連の実証実験参加などの好材料が相次いだことを追い風に年初来高値3495円まで買い進まれ、わずか1カ月間で68%高した。同高値後は、スピード調整で2811円安値をつける場面もあったが、米国の対中制裁関税第4弾発動表明による世界同時株安の再燃中も25日移動平均線を出没する強調展開が続き、BBKE社関連人気で3465円の戻り高値まで逆行高した。足元では、再び下値を探る動きとなっているが、25日線水準で下値抵抗力を発揮、上昇トレンド継続を示唆している。年初来奪回から次の上値フシとなる2018年1月高値4920円への意識を強めよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■オーダーメイド開発と人材リスキリングで業務変革を伴走支援  ベルシステム24ホールディングス<6…
  2. ■調査件数拡大と効率化で追徴税額1431億円  国税庁は12月、令和6事務年度における所得税および…
  3. ■企業の6.5%がクマ出没による業務影響と回答、宿泊業で4割に迫る  東京商工リサーチ(TSR)は…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  2. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  3. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  4. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…
  5. ■上場来高値更新の金先物、産金・再資源化・再販株に資金集結  当コラムでは昨年来、何度も金関連株を…
  6. ■地政学リスクの影が迫る市場、ヘッジ先は金関連株にあり  しばしばニュースで報じられる高齢ドライバ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る