【編集長の視点】クレスコは反落も中間配当の権利落ち後安値から連続最高業績を見直して出直り余地

編集長の視点

 クレスコ<4674>(東1)は、前日3日に125円安の3425円と反落して引けた。日経平均株価が、米国株の続急落で世界景気の減速懸念を強めて436円安と急続落し、9月9日以来の安値となったことから、同社株も目先の利益を確定する売り物に押された。ただこの日の取引時間中につけた安値3295円は、中間配当の配当権利落ち後の安値であり、今2020年3月期業績の連続過去最高更新や、中間配当を含めて今期配当の増配予想を見直し、売られ過ぎとして出直り割安修正に再発進することも想定される。10月1日にオフショア開発を強化するベトナム子会社クレスコベトナム(ハノイ市)が営業を開始し、新たに「セキュリティ脆弱性診断サービス」の提供を開始したことも、成長戦略の加速要因として買い手掛かりとなりそうだ。

■今3月期業績は10期連続の増収増益を予想し配当も増配

 同社の今2020年3月期業績は、売り上げ378億8000万円(前期比7.5%増)、営業利益34億円(同6.0%増)、経常利益38億1300万円(同4.2%増)、純利益24億1600万円(同5.7%増)と10期連続の増収増益と予想され、過去最高業績を更新する。情報が、大きな経営資産、企業価値となるなか企業のIT(情報技術)投資が旺盛に続いており、同社のこれまでのコア分野のアプリケーション開発、ITインフラ構築、組込みソフトに加え、先端分野のAI(人工知能)、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)などへの展開を強め、サービス、ソリューションをより多角的に提供していることが要因となる。なお今期配当は、年間68円(前期実績66円)と増配を予定しており、中間配当も34円(前年同期32円)へ増配した。

 なおクレスコベトナムは、2017年4月にソフトウェア業界の深刻な人手不足と開発コスト競争の激化に対応してハノイに駐在員事務所を開設、さらにオフショア開発を強化するため今年9月17日に現地法人として設立し、10月1日に営業を開始したもので、同子会社を将来的にはオフショア開発の中核拠点とする方針である。また「セキュリティ脆弱性診断サービス」は、WEBアプリケーションを外部から疑似攻撃してアプリケーションに潜む脆弱性を診断する「WEBアプリケーション診断」と、サーバーなどのネットワーク機器に潜むセキュリティホール(弱点、脆弱性)を診断する「ネットワーク診断(プラットフォーム診断)」の2つのサービスで構成され、効果的な対策を提供するもので、同社の成長加速事業となる。

■「半値戻しは全値戻し」へ絶好の仕掛けチャンスで年初来高値奪回に再発進

 株価は、米国での特許成立を発表したことで年初来高値3940円をつけ、米国の対中制裁関税第4弾発動による8月の世界同時株安の波及で3270円安値まで調整した。同安値からはベトナム子会社設立発表に中間配当の権利取りがオンして3695円まで買い直され、年初来高値から直近安値までの調整幅の半値戻しを達成した。配当権利落ち後は、世界同時株安の波及も重なって再び下値を探っているが、PERは14倍台とIT株として相対的に割り負け、テクニカル的にも25日移動平均線から4%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆している。配当権利落ち後安値は押し目買い好機で「半値戻しは全値戻し」とする相場格言の通りにまず年初来高値3940円の奪回に再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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