【特集】師走相場の「モチ代稼ぎ」の有力な候補株!3PL関連株に注目

■師走の街々で輻輳するトラックはリアルな先行指標!?

 今週は、宅配会社、物流センター会社、物流資機材会社、物流サービス会社など物流業務を包括的に受託する3PL(サード・パーティ・ロジスティック)関連株に注目したい。師走の街々を輻輳するトラックが目立つようなら、説得力のる景気指標にもなるはずだ。折からこの3PL関連株には業績を上方修正する会社が続出し、小型軽量株も多く騰げ足も軽いと想定されることから、師走相場の「モチ代稼ぎ」の有力な候補株として注目することとした。

■上方修正に増配が加わる銘柄は高値圏もなお割安水準

 3PL関連株で業績を上方修正した銘柄をコード番号順に上げるとSBSホールディングス<2384>(東1)センコン物流<9051>(JQS)遠州トラック<9057>(JQS)トランコム<9058>(東1)山九<9065>(東1)セイノーホールディングス<9076>(東1)日立物流<9086>(東1)SGホールホルディングス<9143>(東1)となる。このほとんどが、インターネット通販向けの物流量の増加と適正運賃の収受などを上方修正要因としており、このうちSBSHD、遠州トラック、山九、SGHDは業績上方修正と同時に増配を発表した。上方修正とともに年初来高値まで買い進まれ、足元では高値もみ合いとなっているが、なお割安水準にいる銘柄が多い。さらに業績の上方修正までに至らなかったものの今2020年3月期の中間業績が期初予想を上ぶれて着地したカンダホールディングス<9059>(東1)丸和運輸機関<9090>(東1)も外すわけにはいかない。

 物流センターで流通加工を担う倉庫株のなかにも業績上方修正組が目立ち、これもコード番号順に上げると三井倉庫ホールディングス<9302>(東1)ヤマタネ<9305>(東1)東陽倉庫<9306>(東1)が浮上する。また今2020年3月期の中間業績を上方修正したソフトクリエイトホールディンス<3371>(東1)は、バーチャル株だが、上方修正要因となったeコマースサイト構築エンジン「ecbeing」は、限りなくリアルに近い。

■「次世代住宅ポイント制度」の対象となった宅配ボックスや高成長のパレット・レンタルも注目

 インターネット通販関連の3PL関連株が人気化するとすれば、宅配ボックス株にも再出番が迫ることになる。ドラーバー不足や国土交通省の設置規制緩和などをハヤした2017年、2018年の急騰劇の再現であり、今年10月の消費税増税とともに国土交通省が導入した「次世代住宅ポイント制度」の対象にダイケン<5900>(JQS)の集合住宅向け宅配ボックスがなったことも見直されることになる。アルファ<3434>(東1)三和ホールディングス<5929>(東1)ともども注目される。

 物流資材関連では、バレットのレンタル事業が高成長しており、日本パレットプール<4690>(JQS)は、今2020年3月期の中間業績を上方修正しており、ユーピーアール<7065>(東2)は、この11月末に株式分割(1株を5株に分割)の権利を落としたばかりだが、業績は好調に推移しており、両社株との引き続き値幅効果を発揮してくれそうだ。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】歳末・ボーナス商戦が佳境!バーチャルを支えるリアルとは?

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  2. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  3. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  4. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  5. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  6. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る