【編集長の視点】ヨコレイは続落も連続最高純益見直しと日米貿易協定発効を手掛かりに下げ渋る

編集長の視点

ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)は、大発会の6日に18円安の982円と昨年から通算して3営業日続落して引けた。米国のイラン革命防衛隊司令官殺害で中東の地政学リスクが高まり、日経平均株価が、451円安と大幅続落し、昨年8月以来約5カ月ぶりの下げ幅となったことから、同社株にも売り波及となった。ただ、この日の前場安値981円に対して、後場はこの安値を下回ることなく下げ渋り、後場の売買高は、前場の4割超増となった。今2020年9月期の純利益が、連続して過去最高更新予想にあることを見直し下値に売られ過ぎ修正買いが交錯しており、環太平洋連携協定(TPP)や日欧経済連携協定(EPA)の発効効果で食肉輸入が急増、冷蔵・冷凍倉庫の庫腹需給が逼迫化し、今年1月1日には日米貿易協定が発効したことも拍車を掛けるとして、側面支援材料視されている。

■TPP発効で食肉倉庫の需給が逼迫化し新物流センターが早期戦力化

 同社の今2020年9月期業績は、売り上げ1430億円(前期比2.2%増)、営業利益54億円(同13.1%増)、経常利益60億円(同21.3%増)、純利益39億円(同15.2%増)と増収増益転換が見込まれ、純利益も、前期の過去最高を連続更新する。冷蔵倉庫事業で積極的に新物流センターの建設・竣工・稼働開始が続いており、2018年2月新設の名港物流センター、同11月新設の東京羽田物流センターなどがフル稼働し、続いて新規物流センターが順次竣工、食品販売事業でも、ノルウェーで養殖しているサーモンの欧米輸出が続伸し、ホタテ、エビ、サバ、ホッケ、イカなどの水産物が持ち直すことなどが要因となる。

 今期竣工する新規物流センターは、つくば物流センター(茨城県つくば市)が今年2月、横浜みらいサテライト(神奈川県横浜市)が同4月、長崎ソーティングスポット(長崎県長崎市)が同5月と続き、アイランド物流センター(福岡県福岡市)が2021年1月に竣工予定にある。TTPやEPAの発効で関税が引き下げられた豚、牛の食肉の輸入が拡大し、東京湾岸をはじめ全国で保存する冷蔵・冷凍倉庫が満杯状態で庫腹需給が逼迫化しており、日米貿易協定発効も加わり新規物流センターの早期戦力化が期待されている。

■昨年8月以来の安値は売られ過ぎでPBR0・73倍の割り負け修正に再発進

 株価は、年初来高値1118円から前期業績の下方修正で1058円へ下ぶれし、今期純利益の連続最高更新予想で1110円まで切り返したものの、市場全般のハイテク株買い・ディフェンシブ株売りの波及で再調整、大納会では一時、昨年8月以来の1000円大台割れとなり、大発会ではさらに下値を探った。PERは14倍台、配当利回りは2.34%、PBRに至っては0.73倍と大きく割り負け売られ過ぎを示唆しており、底上げに再発進し年初来高値抜けから1株純資産1336円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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