【編集長の視点】加賀電子は続落も2Q高利益進捗業績を手掛かりに3Q決算発表を先取りして逆張り余地

編集長の視点

加賀電子<8154>(東1)は、前日27日に87円安の2392円と3営業日して引けた。新型肺炎の感染拡大や中東の地政学リスクの再燃で日経平均株価が、483円安と急反落し新年相場最大の下落幅となったことが波及して同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いた。ただ株価水準は、25日移動平均線から6%超の下方かい離と下げ過ぎで、今年2月6日に発表を予定している今2020年3月期第3四半期(2019年4月~12月期、3Q)決算を先取りして、逆張り余地があることを示唆している。今期第2四半期(2019年4月~9月期、2Q)累計業績が、通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことが買い手掛かりで、また来2021年3月期業績についても、今年4月1日にエクセル<7591>(東1・監理)を完全子会社化することから好業績期待を高めて、買い材料視されている。

■3Q業績は富士通エレが寄与し来期は子会社化のエクセルが上乗せ

 同社の今期2Q累計業績は、前年同期比99.9%増収、38.9%営業増益、37.0%経常増益、27.4%純益増益と大幅増収増益転換し、2Q業績として14年ぶりに過去最高を更新するとともに、3月期通期予想業績に対する利益進捗率は、70%~79%と目安の50%を上回った。今年1月に子会社化した富士通エレクトロニクスの寄与で携帯電話や車載機器向けなどの収益源が新規上乗せになったほか、医療機器、車載機器向けのEMS(電装基板の製造受託サービス)が好調に推移し、情報機器事業でパソコン販売が伸長したことなどが寄与した。

 今期通期業績は、売り上げ4300億円(前期比46.9%増)、営業利益70億円(同7.5%減)、経常利益70億円(同10.9%減)、純利益50億円(同37.6%減)と予想しているが、昨年10月にパイオニアの製造子会社の十和田パイオニアの子会社化や、子会社の須賀川新工場(福島県須賀川市)稼働開始などがあり、上ぶれ期待を高めており、3Q決算開示時の業績ガイダンスが注目されている。

 また来2021年3月期業績についても、エクセルの子会社化によりエクセルが強みを持つ液晶デバイスやEV(電気自動車)関連事業が上乗せとなるほか、子会社化による負ののれん発生益約82億円を計上することから続伸期待につながっている。

■25日線から6%超下方かい離し低PER・PBR修正に再発進

 株価は、米中貿易摩擦激化を嫌った世界同時株安が波及して突っ込んだ昨年来安値1450円から売られ過ぎ訂正と相次ぐベンチャー投資などを手掛かりに右肩上がりトレンドを形成し、2Q好決算の発表で2604円まで79%高した。同高値からは、米中貿易協議難航に伴う全般相場急落とともに2377円まで調整し、エクセルの完全子会社化発表を歓迎して昨年来高値2714円まで買い進まれ、昨年来安値比87%高となった。足元では新型肺炎の感染拡大とともに下値を探り、25日線からは6%超の下方かい離となり、PERは13倍台、PBRは0.85倍、配当利回りは2.5%と下げ過ぎを示唆している。昨年来高値を上抜き、次の上値フシの2018年5月高値3030円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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