【引け後のリリース】富士フイルムHDが米iPS細胞の大手のTOB完了

引け後のリリース

■5月1日付けで完全子会社化しJティッシュEなどと世界的な再生医療めざす

富士フイルムホールディングス<4901>(東1)は1日の大引け後、米国東部時間の4月3日に開始した米国のiPS細胞の大手Cellular DynamicsInternational, Inc.(セルラー・ダイナミクス社、本社:米国ウィスコンシン州マディソン)に対するTOB(公開買付)が同じく4月30日23時59分に完了し、必要な手続きを経て同じく5月1日にセルラー・ダイナミクス社を完全子会社化する予定と発表した。

セルラー・ダイナミクス社は米NASDAQ市場の上場銘柄で、TOB価格は1株あたり16.5米ドル。発行済株式総数に占める買付け予定株式数の割合は100%。TOBに要する資金は、当初予定の約3.07億米ドルに対し約2.38億米ドルとなった。

富士フイルムHDグループは、自社の高機能素材技術・エンジニアリング技術に加え、治療用細胞の生産技術などに強みを持つジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(JティッシュE)<7774>(JQG)を傘下とし、再生医療分野における競争力を強化してきた。今回、iPS細胞関連技術・ノウハウで創薬支援分野で世界トップのセルラー・ダイナミクス社を傘下に加えることで、再生医療のポートフォリオの充実が進む。今後、再生医療のグローバルリーダーを目指すとした。

富士フイルムHDの株価は2012年9月の1200円台から長期上昇基調が続き、15年4月24日に4729.5円まで上げて08年以来の水準に進んだ。5月1日の終値は4556.5円(21.5円高)で、ほとんど高値圏での推移となっている。

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