【編集長の視点】CRGHDは2期ぶり最高業績を1Q決算で確認期待を高め3連騰

 CRGホールディングス<7041>(東マ)は、前日4日に5円高の1095円と3営業日続伸して引けた。同社株は、今年2月14日に今2020年9月期第1四半期(2019年10月~12月期、1Q)決算の発表を予定しており、この開示時に今9月期通期業績の2期ぶりの過去最高更新予想を確認できるとする期待を高め割安買いが増勢となった。テクニカル的にも、昨年11月に25日移動線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロスを示現してから右肩上がりを続け、2018年10月の新規株式公開(IPO)以来の下降トレンドが、上昇トレンド転換を鮮明化しているとして買い手掛かりとなっている。

■優良顧客向けのシェアを拡大し単価値上げ交渉も寄与

 同社の今2020年9月期業績は、売り上げ239億9200万円(前期比8.1%増)、営業利益6億1500万円(同35.2%増)、経常利益6億1200万円(同41.0%増)、純利益4億2300万円(同60.1%増)と売り上げは続伸、利益は大幅増益転換が予想され、純利益は、2018年9月期の過去最高(3億3600万円)を2期ぶりに更新する。前2019年9月期業績は、主力の人材派遣紹介事業で、物流系大手顧客の自社雇用強化に伴う減収や、イベント事業の動員数が想定を下ぶれで損失を計上し、新規事業立ち上げに係る優秀な人材の早期獲得を行ったことなどが重なり、IPO時の予想を下ぶれて着地した。今期は、構造的に人手不足が続く好事業環境下、優良案件が見込める顧客向けのシェアの拡大や派遣職種の拡充に加え、クライアントへの請求単価の値上げ交渉などが寄与してV字回復につながる。

 今年2月14日に発表予定の今期1Q業績では、この9月期通期業績に対する進捗率とともに、昨年11月から新規事業としてスタートさせた地方で障害者の雇用を創出するサテライスオフィス事業の貢献度合いなども注目されている。

■GC示現で上昇トレンド転換し3分の1戻しから全値戻しへ直進

 株価は、2018年10月に公開価格1120円でIPOされ1832円で初値をつけ上場来高値1970円まで買い進まれたが、前期業績の下方修正が響いてストップ安を交えて上場来安値563円へ突っ込んだ。同安値からサテライトオフィス事業開始でストップ高、さらに今期業績の2期ぶりの過去最高更新予想で再びストップ高するなど大きく出直り、25日線が75日線を上抜けゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレント転換を鮮明化した。PERは14倍台と割安で、株価水準自体も、上場来高値から上場来安値への調整幅の3分の1戻しをクリアしたところである。さらに半値戻しに弾みをつけ、全値戻しに直進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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