ハウスドゥの第2四半期決算は好調で予想を13%から29%上ぶれて着地

■期初から積極投資のため前年対比では減益だが通期増益見込む

ハウスドゥ<3457>(東1)の2020年6月期・第2四半期の連結業績(2019年7~12月・累計)は、売上高、各利益ともに期初および第1四半期段階での予想を13%から29%上回る着地となり、売上高は前年同期比14.5%増加して145.14億円となった。

 営業利益は前年同期比51.6%減の5.27億円だったが、今期は、期初からストック型収益事業の拡充を目指して積極的な投資を進めている。期初および第1四半期末の段階で策定していた第2四半期累計期間の予想営業利益は4.67億円だっが、実績は予想額を13%上回る着地となった。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は予想額を22.2%上振れて2.87億円となった。

■フランチャイズ店舗数は順調に拡大し4年で約2倍に

 フランチャイズ事業は、主力ブランド「ハウスドゥ!」を中心に加盟店フォロー体制の強化や各種新規サービスの拡充などを進めたほか、不動産賃貸ブランド「RENT Do!」による業態拡大などの多様な展開が加わり、新規開店店舗数が77店舗、累計開店店舗数は540店舗となるなどで好調に推移。店舗数は4年で約2倍に拡大した。

ハウス・リースバック事業はセグメント利益が4割近く増加

 また、ハウス・リースバック事業は、持家を売却したあとも従来通り住むことのできる不動産活用法としての認知が進み、新規取得物件数320件、累計保有物件数343件となるなど拡大を継続。下期に予定していたリースバック資産の信託受益権への譲渡の一部が上期に実現したこともあり、このセグメントの売り上げは前年同期比5割近く増加し、利益は4割近く増加した。

 金融事業は、持家を担保にして資金を融通する不動産活用法であるリバースモーゲージに対する債務保証業務などが拡大し、この1月には、浜松磐田信用金庫が2月3日から開始したリバースモーゲージ商品「夢おい人生」の保証も開始。債務保証先は東京スター銀行をはじめ11の金融機関になった。先行投資2も注力し、人材投資や取引増加に向けた販促強化などを積極的に進めた。

 下期(20年1~6月)は、ハウス・リースバック資産の流動化による売却の多くを第3、第4四半期に計画するため、利益面での積み上がりが大きくなる。また、引き続きハウス・リースバックの仕入強化、リバースモーゲージ保証事業の拡大などを進める。空家活用の時間貸し「タイムルーム」事業にも注力する。

 6月通期の連結業績見通しは従来予想を継続し、売上高は377.21億円(前期比18.0%増)、営業利益は35.21億円(同11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は21.78億円(同8.6%増)、予想1株利益は112円08銭。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る