アールテック・ウエノはSucampo AGとのウノプロストンに関するすべてのライセンス契約を終了

IR企業情報

■契約終了に伴いウノプロストンのグローバルでの販売・開発が可能となる

 アールテック・ウエノ<4573>(JQS)は本日(7日)、米国のスキャンポ社の子会社であるSucampo AG (以下、SAG 社)とのウノプロストンに関するすべてのライセンス契約を両社の合意により終了したことを発表した。

 アールテック・ウエノは、平成21年4月23日にレスキュラ(R)点眼液の米国、カナダにおける緑内障及び高眼圧症の販売承認及び販売権の譲渡、関連特許のライセンス、並びに同製品の独占的な製造供給権に関する契約をSucampo Pharma Americas,Inc(. 後にSAG社が承継)と締結していた。
 また、平成23年3月22日にウノプロストンの日本、中国、台湾、韓国及び北米(米国およびカナダ)以外の地域における開発、製造及び商業化権に関するライセンス契約をSucampo Manufacturing and Research AG(後にSAG社が承継)と締結していた。

 今回のこれらの契約の終了は、スキャンポ社の事業方針の変更に伴う同社の判断によるもので、アールテック・ウエノとの合意に基づくもの。これらの契約の終了をもって、SAG社に許諾していたウノプロストンに関する権利はアールテック・ウエノに返還され、SAG社が保有する関連資産もアールテック・ウエノに譲渡される。今後、アールテック・ウエノとしては、新たなフレームワークのもとで、ウノプロストンの事業収益の最大化を図るために、適応症の拡大を含め、開発、製造、並びに商業化を進める方針。

 アールテック・ウエノ代表取締役社長の眞島行彦氏は、「これまで、当社のウノプロストンの販売・開発は日本、韓国、台湾、中国に限定され、グローバルでの販売、開発はすべてスキャンポ社にライセンスしていましたが、この度契約終了に伴い改めて当社主導で全ての権利を行使できることになりました。米国でのレスキュラ(R)点眼液の販売承認の譲渡を受けましたので、これまでの日本での販売・プロモーション実績を生かし、当社主導でもう一度グローバル戦略の中で積極的に海外市場へチャレンジして行きたいと思います。当社が現在日本で開発を進めているウノプロストンによる網膜色素変性治療薬については、スキャンポ社が取得した米国および欧州での希少疾患用医薬品指定(オーファンドラッグ指定)の譲渡を受けましたので、グローバルでの開発戦略を見直したいと思います。さらに、加齢黄斑変性治療の特許に関する権利の譲渡を受けましたので、大学病院での臨床研究成果である加齢黄斑変性の抗VEGF治療後に発症する黄斑部の地図状萎縮(視力低下の原因となる)治療薬開発を当社主導で独自にグローバル開発することが可能になり、これらの2つのアンメットメディカルニーズ疾患において世界に向けて日本発の新たな治療薬を開発するチャンスを得ることが出来ました。また、譲渡を受けた権利には、眼精疲労治療の特許も含まれており、ストレス社会における新たな治療薬の開発を検討していきたいと思います。
 レスキュラ(R)点眼液(0.12%ウノプロストン点眼液)は、当社の創設者である上野隆司博士により開発された緑内障治療薬として発売20年が経過し、安全性が高く評価された薬です。今後はウノプロストンの安全性を重視した緑内障以外での新たな疾患をターゲットにし、新製剤も含めたウノプロストンのライフサイクルマネージメントに注力して行きます。」と語っている。

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