キュービーネットHDの第2四半期は増収効果を発揮し営業利益43%増加

■19年2月の値上げ後も好調続き既存店売上高8.2%増加

 キュービーネットホールディングス(キュービーネットHD)<6571>(東1)の2020年6月期・第2四半期連結決算(2019年7~12月・累計、IFRS基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比10.1%増の111.11億円となった。19年2月から国内店舗のヘアカット料金単価を1080円から1200円に改定したことなどによる効果がフルに発揮される形になった。

 既存店の売上高は期中平均で前年同期比8.2%増加。料金値上げによる収益は、従業員の待遇改善、人員拡充や研修費用、サービス向上策などに充て、営業利益は同43.0%増の12.14億円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同30.7%増の7.61億円となった。

 新型コロナウィルス肺炎の影響については、「売上高を見る限りでは直近まで大きな影響は出ていない」(北野泰男社長)が、推移を注意深く見守り素早い対応を講じるとした。


■下期の業績は値上げ後の比較のため増加率は小さいが通期で最高更新へ

 第2四半期累計期間の店舗数は、国内の「QBハウス」で12店舗を新規オープンしたほか、台湾、香港、シンガポール、米国での出店をを合わせて23店舗出店し、駅ビルの改修等により11店舗を閉店、期末で合計706店舗となった。また、7月に国内5ヵ所目の研修施設となる仙台校(宮城県)を開校した。

 下期(20年1~6月)の新規出店は、国内の「QBハウス」で13店舗を予定し、今年度では25店舗を計画する。スタイリッシュブランドの「FaSS」は下期に新規1店舗の出店を計画する。香港では年間4店舗の新規オープンを計画し、上期に3店舗出店済み。台湾では年間3店舗の新規出店を計画し、上期に1店舗出店済み。米国では年間2店舗、下期の新規出店を計画している。今期末の合計店舗数は724店舗(うち海外137店舗)とする計画だ。

 また、下期の業績数字については、6ヵ月間のうち5ヵ月間が料金値上げ後の比較になるため、伸び率が低くなる。また、新型コロナウィルス肺炎の影響について見通しが困難な面がある。

 こうした要因により、6月通期の連結業績見通しは、全体に従来予想を据え置き、売上収益は223.42億円(前期比7.1%の増加)、営業利益は22.0億円(同11.7%の増加)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は14.03億円(同10.3%の増加)、予想1株利益は112円42銭、とした。売上収益、各利益とも連続で最高を更新することになる。(HC)

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