大幸薬品は社長が一部売却と伝えられて相場冷やされ最高値から2割強下げる

■3月末に株式3分割を予定、これ享受せずに売ったことになり憶測も

大幸薬品<4574>(東1)は2月21日の後場、14時30分にかけて4915円(315円安)前後で推移し、3日前の2月18日につけた株式分割など調整後の上場来高値6500円から2割強の調整となっている。

 20日、「社長の柴田高氏が20日、保有する同社株の一部を売却したことがわかった」(日経QUICKニュース2020年2月20日14時台)と伝えられ、高値後の一服から一段下押す形になった。財務局に提出した変更報告書で判明し、共同保有分も含めた保有比率は2月13日時点で9.63%から8.59%に低下したという。

 同社株はこのところ、新型コロナ肺炎の流行を受けてウイルス除去・除菌剤「クレベリン」が注目され、一時は関連株の代表格のような活況高を演じてきた。また、先に発表した四半期決算は好調で、3月31日を基準日とする株式3分割も発表し、分割歓迎相場の様相もあった。それだけに、社長による売却は投資家心理を冷やす形になった。

 もっとも、3月31日を基準日とする株式3分割を享受するには、権利確定日(今年は2月26日)まで保有する必要がある、柴田社長は、3分割という妙味を得ずに売却したことになり、憶測を巡らせる向きもある。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る