ファンデリーは反発の動き、21年3月期収益拡大期待

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 ファンデリー<3137>(東マ)は健康食宅配事業を主力として、ヘルスケア総合企業を目指している。20年3月期は新工場稼働遅れなどで下方修正して減益予想となったが、21年3月期の収益拡大を期待したい。なお3月16日に自己株式取得を発表している。株価は上場来安値を更新する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。

■健康食宅配サービスのMFD事業が主力

 健康食宅配サービスのMFD(Medical Food Delivery)事業を主力として、マーケティング事業も展開している。19年3月期事業別売上高構成比はMFD事業88%、マーケティング事業12%だった。

 MFD事業は健康食(冷凍弁当)の通販カタログ「ミールタイム」などを医療機関や調剤薬局などを通じて配布し、顧客(個人)から注文を受けて宅配する。従来の食事宅配サービスと一線を画し、食事コントロールを通じた血液検査結果の数値改善を目指している。管理栄養士・栄養士が顧客の疾病・制限数値・嗜好などに合わせてメニューを選び、定期的に届ける「栄養士おまかせ定期便」も提供している。

 健康食宅配サービスから派生した事業として、食品メーカーなどへの健康食通販カタログ誌面の広告枠販売、食品メーカーなどからの商品サンプリングや健康食レシピ作成の業務受託、健康食レシピサイト運営などのマーケティング事業も展開し、収益源の多様化を推進している。

 需要拡大に対応して、MFD事業の初の生産拠点となる新工場を建設する。また事業構造をSPA(製造小売業)モデルへ転換し、品質向上を目指す方針だ。

■MFD事業の会員数は増加基調

 MFD事業の会員数は、15年3月期末15万2771人、16年3月期末18万2905人、17年3月期末20万3441人、18年3月期末22万1727人、19年3月期末24万4651人と増加基調である。19年3月期末の定期コース会員数は8162人で、18年3月期末比237人増加した。1件あたり購入単価は概ね7000円前後で推移している。

 全国の医療機関や調剤薬局など2万ヶ所以上の紹介ネットワークを通じた効率的な顧客獲得、専門性の高い栄養士による「ヘルシー食」など多様な健康食の開発やカウンセリングが強みである。

 なお20年4月から、日々の食事において塩分摂取量を適正に保つことの重要性を啓蒙する「らくだ6.0プロジェクト」を開始する。

■20年3月期減益予想、21年3月期収益拡大期待

 20年3月期の非連結業績予想(3月16日に下方修正)は、売上高が19年3月期比1.6%減の33億40百万円、営業利益が31.0%減の4億92百万円、経常利益が30.0%減の4億89百万円、純利益が29.5%減の3億11百万円としている。配当予想は3円(期末一括)としている。初配当である。

 MFD事業において顧客獲得が想定を下回り、さらに新工場稼働が遅れて新商品発売が次期にズレ込んだ。マーケティング事業も、期中に見込んでいた案件の規模縮小や実施延期などで想定を下回った。21年3月期の収益拡大を期待したい。

■23年3月期営業利益20億円目標

 中期経営計画「will2022」では目標値に23年3月期売上高100億円、営業利益20億円、営業利益率20%を掲げている。セグメント別目標は、MFD事業が売上高91億円、営業利益20億円、マーケティング事業が売上高6億円、営業利益4億円、新設予定のメディア事業が売上高3億円、営業利益2億円、営業利益調整の全社費用6億円としている。

 MFD事業では、SPA(製造小売業)モデルへの事業構造転換を推進し、圧倒的NO.1の健康食ブランドの確立を目指す。マーケティング事業では、医療機関リコメンドサンプリングを成長ドライバーとして大型契約獲得を推進し、商品力を高めてTVCMと競争できるサービス提供を目指す。新設予定のメディア事業では、ポイント家電を軸に自社の強みを活かした新事業を創出し、第3の収益柱を目指す。

 一人暮らし高齢者の増加、生活習慣病患者や食事制限対象者などの増加を背景として、健康食宅配市場の拡大が予想される。従来の食事宅配サービスと一線を画した健康食メニュー開発力などを武器として、中期的に収益拡大基調を期待したい。

■株価は反発の動き

 なお3月16日に自己株式取得(上限10万株・1億円、取得期間20年4月1日~20年6月30日)を発表している。

 株価は上場来安値を更新する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。4月1日の終値は714円、前期推定PER(会社予想のEPS48円47銭で算出)は約15倍、前期推定配当利回り(会社予想の3円で算出)は約0.4%、前々期実績PBR(前々期実績のBPS426円85銭で算出)は約1.7倍、時価総額は約46億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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