証券取引等監視委員会今年度の検査方針

■検査対象は8000社規模、NISAについても説明態勢をチェック

マーケットの公正性と透明性を確保し投資家の保護を目的とする証券取引等監視委員会は、平成27年度の証券検査基準基本方針及び証券検査基本計画を明らかにしている。A4用紙11ページの内容となっている。

証券検査については、対象が多様化するとともに対象業者が大幅に増加し全体では述べ約8000社に達しているという。

(1)大規模証券会社グループ等については自社のビジネスモデルに応じた経営管理態勢・リスク管理態勢の高度化に向けた取組みを進めていくことが重要である。

(2)昨今のAIJ問題、MRI問題、公募増資に関したインサイダー取引の問題などを踏まえ金融商品取引業者等の市場介入機能に対する投資者の信任を傷つける重大な問題に対しては迅速・的確に検査を実施する。

(3)インターネット取引やHFT(高頻度取引9、DMA(ダイレクト・マーケット・アクセス)等が拡大し取引のインフラをなすシステムの信頼性の確保が重要性を増している。顧客の取引や市場に大きな影響を与えないようシステムリスク管理態勢の適切性の検証を行う

(4)ファンド等の販売・勧誘による個人投資家・消費者被害が拡大し社会問題化している現状を踏ま違反行為を行う登録業者や適格期間投資家等特例業務届出者等に対し投資者保護の観点から裁判所への金商法違反行為の禁止命令等の申立て及びそのための調査権限等を活用するとともに必要にう応じて検査結果を公表する

話題の「NISA」についても利用する投資知識・経験の浅い顧客に対する勧誘・説明態勢の整備状況について検査を行うとしている。さらに、投資者が接する機会の多い広告、勧誘資料等に関し投資効果、市場要因、注文成立状況等について虚偽の表示や著しく人を誤解させるような表示が行われていないかを検証するという。

 

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