【編集長の視点】日本エンタープライズは小反落も3Q好決算がテレワーク株人気をサポートし下げ渋る

編集長の視点

 日本エンタープライズ<4829>(東1)は、2円安の237円と小反落した。日経平均株価が、朝高で寄り付いたあと42円安と5営業日ぶりに反落したことから、同社株も目先の利益を確定する売り物に押された。ただ取引時間中の安値232円からは戻して引けており、25日移動平均線233円を前に下げ渋る動きもみせた。今年3月31日に発表した今2020年5月期第3四半期(2019年6月~2020年2月期、3Q)業績が、V字回復して5月期通期予想業績に対して高利益進捗しており、これにテレワーク関連のシステム提供が相次いでことが意識された。テクニカル的にも、200円台の低位値ごろ妙味とともに、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して大出直りを示唆しており、下値での買い手掛かり材料視されている。

■3Q営業利益は2.5倍と伸びテレワーク関連システムを相次ぎ提供

 同社の今期3Q業績は、売り上げ26億1900万円(前年同期比8.9%増)、営業利益1億9200万円(同2.45倍)、経常利益2億3300万円(同82.4%増)、純利益1億5300万円(同5.23倍)とV字回復し、5月期通期予想業績対比の経常利益の利益進捗率は、77%と目安の75%を上回り、純利益は95%と年間予想をほぼクリアした。クリエーション事業では、端末導入時に初期設定する特許取得のキッティング台数が、2020年2月のサービス開始以来25万台を突破し、豊洲市場の高品質な魚介商品を購入できる鮮魚eコマース「いなせり」では、2020年3月から青果の取り扱いも開始し、ソリューション事業の売り上げも、人手不足問題に対応した業務支援サービスが伸びて3Qとして過去最高となったことなどが寄与した。

 今5月期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ38億5000万円(前期比12.8%増)、営業利益2億7500万円(同13.5%増)、経常利益3億円(同2.5%増)、純利益1億6000万円(同63.6%増)と続伸を見込んでいる。

 なお新型コロナウイルス感染症の拡大で導入が進んでいるテレワーク関連では、今年2月にコールセンターのオペレーターが自宅で業務が可能となる在宅型コールセンターシステム「T-Macss Home Cloud」、4月には医療介護従事者向け高セキュリティ端末「MCS mobile」、電話会議システム「T-Macss 電話会議」をそれぞれ提供開始し、「いなせり」の飲食店向けの無料キャンペーンも第1弾、第2弾を実施し会員の仲卸業者約500社を応援している。5月期通期業績への押し上げ効果が期待されている。

■年初来安値から6割高でGCを示現し2017年高値350円を意識

 株価は、今期第2四半期の好決算を手掛かりに年初来高値280円まで買い進まれ、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)による世界同時株安に巻き込まれて年初来安値153円へ突っ込んだ。同安値からは売られ過ぎ修正に相次ぐテレワーク関連のシステム・ソリューション提供が加わって253円高値まで65%高した。この間、25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。年初来高値280円抜けから昨年10月高値294円を通過点に次の上値フシとして2017年6月高値350円が意識されよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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