科研製薬の20年3月期連結営業利益は7.8%増で着地

■自社株買いを発表

科研製薬<4521>(東1)が22日発表した2020年3月期の連結決算は、営業利益が前期比7.8増の265億12百万円だった。.

 販売費及び一般管理費が減少した。主な要因は、研究開発費が64億18百万円(前期比37.5%減)となったことによる。売上高は892億32百万円(同5.2%減)、経常利益は 269億46百万円(同7.9%増)、純利益は193億70百万円(同9.0%増)となった。

 セグメントの取り組みは、薬業では医薬品・医療機器は、売上高は868億53百万円(同5.4%減)、営業利益は250億48百万円(同8.4%増)となった。爪白癬治療剤「クレナフィン」の売上は概ね前年並みとしたが、関節機能改善剤「アルツ」、高脂血症治療剤「リピディル」の売上減少及び海外売上高の減少などにより減収となった。その背景には、ジェネリック医薬品を含む競合品や薬価改定の影響などがあったとしている。 農業薬品の売上は減収となった。

 不動産事業では、売上高は23億78百万円(前期比0.8%増)、営業利益は14億63百万円(同0.8%減)となった。主な収入は文京グリーンコート関連の賃貸料である。

 21年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響をある程度見込んでいるが、現時点では予測が困難であることから、その影響は織り込んでいないとし、売上高が前期比7.1%減の829億円、営業利益が同21.5%減の208億円、経常利益が同21.3%減の212億円、純利益が同22.6%減の150億円の見通しとしている。

 また、同時に自社株買いを発表。買付株式数の上限を60万株(発行済み株式総数の1.5%)、取得総額を35億円、取得期間を2020年5月25日~2020年12月25日までとした。

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