NexToneは上値試す

株式市場 銘柄

 NexTone<7094>(東マ)は、楽曲著作権者と利用者の間に立ち、著作権の管理と利用促進を推進する著作権エージェントである。21年3月期大幅増収増益予想である。新型コロナウイルスについては、外出自粛で音楽配信ニーズが一段と高まり、著作権等管理事業にとって追い風としている。収益拡大を期待したい。株価は高値圏だ。IPO後の落ち着きどころを探る段階だが、上値を試す可能性がありそうだ。

■著作権等管理事業が主力

 20年3月東証マザーズに新規上場した。楽曲著作権者と利用者の間に立ち、著作権の管理と利用促進を推進する著作権エージェントである。

 著作権等管理事業(著作権管理=著作権者から委託を受けた音楽著作物の利用許諾や著作物使用料の徴収・分配など、デジタルコンテンツディストリビューション=国内外の音楽配信プラットフォームに向けた音楽・映像コンテンツの供給)を主力として、キャスティング事業(コンテンツ利用促進コーディネートなど)、その他事業(著作権・原盤等の権利処理システム、コンテンツ配信関連システムの開発など)も展開している。

 20年4月1日時点の著作権管理楽曲取扱原盤数は前年同期比3万8582曲増加して17万1551曲、デジタルコンテンツディストリビューション業務における取扱原盤数は12万1520原盤増加して62万6459原盤となった。

■21年3月期大幅増収増益予想

 20年3月期連結業績は、売上高が19年3月期比34.1%増の43億45百万円、営業利益が67.5%増の3億05百万円、経常利益が58.5%増の2億95百万円、純利益が47.8%増の1億91百万円だった。管理楽曲数が27%増加して、著作権等管理事業が大幅伸長した。

 21年3月期連結業績予想は、売上高が20年3月期比28.7%増の55億92百万円、営業利益が24.4%増の3億80百万円、経常利益が28.8%増の3億80百万円、純利益が18.7%増の2億27百万円としている。

 著作権等管理事業が牽引して大幅増収増益予想である。新型コロナウイルスについては、キャスティング事業がイベント中止の影響を受けるが、外出自粛で音楽配信ニーズが一段と高まり、著作権等管理事業にとって追い風としている。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は高値圏だ。IPO後の落ち着きどころを探る段階だが、上値を試す可能性がありそうだ。5月28日の終値は7110円、時価総額は約219億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る