Hameeは上値試す、21年4月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

株式市場 銘柄

 Hamee<3134>(東1)は、スマホ・タブレット向けアクセサリーを販売するコマース事業を主力として、クラウド型EC事業者支援のプラットフォーム事業も展開している。20年4月期は計画超の大幅増益だった。21年4月期は営業・経常利益横ばい予想だが保守的だろう。5G端末本格化なども追い風であり、収益拡大を期待したい。株価は急伸して18年1月の上場来高値に接近する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■コマース事業を主力にプラットフォーム事業も展開

 スマホ・タブレット向けアクセサリーを販売するコマース事業を主力として、EC自動化プラットフォーム「ネクストエンジン」によるクラウド型EC事業者支援のプラットフォーム事業も展開している。19年1月にはIoT事業を開始、19年10月には投資事業を開始した。

■21年4月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

 20年4月期の連結業績は、売上高が19年4月期比9.9%増の113億25百万円、営業利益が50.0%増の17億44百万円、経常利益が49.0%増の17億56百万円、純利益が29.5%増の10億64百万円だった。

 コマース事業は7.8%増収で34.3%増益、プラットフォーム事業は7.7%増収で10.9%増益だった。コマース事業は卸販売が4月に新型コロナウイルスの影響を受けたが、小売が好調だった。自社企画商材の粗利率改善も寄与した。プラットフォーム事業はEC化の流れでネクストエンジンの契約数および利用店舗数が増加した。

 21年4月期の連結業績予想は、売上高が20年4月期比13.3%増の128億32百万円で、営業利益が1.9%増の17億78百万円、経常利益が0.4%増の17億64百万円、純利益が18.5%増の12億60百万円、配当予想が1円増配の8円(期末一括)としている。

 引き続きコマース事業(売上計画は8.5%増収)で卸販売(同3.0%減収)が新型コロナウイルスの影響を受けるが、小売(同20.2%増収)およびプラットフォーム事業(11.4%増収)の好調が牽引する。小売では20年9月に見込まれる新型iPhone商戦や、5G端末リリースなども追い風となる見込みだ。営業・経常利益横ばい予想だが保守的だろう。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は急伸して18年1月の上場来高値に接近する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。6月29日の終値は1643円、時価総額は約265億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る