JSPは21年3月期1Q減収減益だが、2Q累計予想を上方修正

 JSP<7942>(東1)は7月31日の取引時間終了後に21年3月期第1四半期の連結業績を発表した。新型コロナウイルスによる経済収縮の影響で減収減益だった。ただし需要が想定より早期に回復軌道に乗り始めているため、第2四半期累計予想を上方修正した。株価は安値圏でモミ合う形だが、上方修正を好感して出直りの動きを強めそうだ。

■21年3月期1Q減収減益だが、2Q累計予想を上方修正

 21年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比10.5%減の248億15百万円、営業利益が7.0%減の9億16百万円、経常利益が17.8%減の8億32百万円、純利益が33.4%減の5億42百万円だった。

 新型コロナウイルスに伴う巣ごもり需要で食品分野の一部製品が増加したが、全体としては世界的な経済収縮の影響を受けて減収減益だった。

 ただし経済活動再開で、国内では食品容器用などが比較的好調に推移し、海外では自動車用発泡ポリプロピレン「ピーブロック」の需要が想定より早期に回復軌道に乗り始めているため、第2四半期累計予想を上方修正(営業利益予想は期初の1億円の赤字予想から12億円の黒字予想に上方修正)した。

 通期予想については、下期の需要回復ペースを保守的に見直したため、売上高を下方修正し、営業利益の上方修正(期初の30億円予想から32億円予想に上方修正)も小幅にとどめたが、再上振れ余地がありそうだ。

■株価は出直りの動き期待

 株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、上方修正を好感して出直りの動きを強めそうだ。7月31日の終値は1368円、時価総額は約430億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る