日清オイリオGの第1四半期はホームユース商品など伸び経常利益27%増加

(決算速報)

日清オイリオグループ(日清オイリオG)<2602>(東1)の2021年3月期・第1四半期連結決算(2020年4~6月)は、新型コロナウイルス流行にともない、ざっくり見ると、業務用への影響は大きかったが、ホームユース商品は外出自粛や在宅勤務の広がりを受けて販売が伸びる構図になった。

■新型コロナは業務用への影響大きいが高付加価値品中心に拡大

 売上高は前年同期比4.3%減の810.59億円となったが、高付加価値品の拡販やコストに見合った適正価格の維持などに努め、経常利益は同27.1%増の48.90億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同37.4%増の33.78億円となった。

■感染症に伴いアルコール製剤も拡大

 ホームユース商品では、特にごま油、オリーブオイルが伸びたほか、「日清ドレッシングダイエット」などドレッシングの主力商品の販売が増加し、ウェルネス食品についても、MCT(中鎖脂肪酸)関連商品の販売が引き続き堅調に推移した。

 また、ファインケミカル事業では、化粧品原料が減収減益となった一方、子会社セッツ(株)でアルコール製剤の販売が拡大。セグメント全体としては売上高、営業利益ともに前年同期を上回った。

 3月通期の連結業績予想は、期初から新型コロナウイルス感染症に伴う国内外での消費低迷の影響が年間にわたり続く前提としており、5月に発表した数値を変更しなかった。売上高は前期比4.0%減の3200億円、経常利益は同14.5%減の108億円、親会社株主に帰属する純利益は同13.2%減の72億円、予想1株利益は215円87銭。

 6日の株価終値は3230円(10円安)。3月末から4月初にかけて大きく戻した後は一進一退となっている。第1四半期は、新型コロナの業務用への影響は予想通りだった一方、ホームユース商品の健闘と増益は予想外と受け止められる可能性があり、上値を試す展開を期待したい。(HC)

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