コーア商事HDは6月決算の4期ぶり最高益など注目され飛び出すように出直り拡大

■原薬販売事業で利益率の高い取引の割合が増加

 コーア商事ホールディングス(コーア商事HD)<9273>(東1)は8月13日、飛び出すように大きく出直り、13%高の1887円(225円高)まで上げた後も値上がり率10%台で強い展開となっている。12日の取引終了後、大幅増益の6月決算を発表。6月配当の増配も発表し、あらためて注目再燃となった。

 2020年6月期の連結決算は、売上高が前期比5.4%増の160.34億円となり、営業利益は同92.4%増の23.29億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.6倍の17.45億円となった。純利益は16年6月期の11.7億円を上回り4期ぶりに最高を更新した。

■今期は受託製造の通年寄与などで営業増益を予想

 売り上げ構成比7割の原薬販売事業で抗生物質製剤、催眠鎮静剤、抗がん剤等の販売が増加し、利益率の高い取引の割合が増加したことなどでセグメント利益が18.6%増加した。また、21年6月期から連結納税の適用を受けるため、同制度の適用を前提とした会計処理を行った結果、繰延税金資産計上にともない税金費用が減少した。

 今期は、原薬販売事業で、自社保有の試験設備による高品質保証体制を活用し利益確保に努める。また、前期は減益だった医薬品製造販売事業では新たに開始した一部製品の受託製造が一年を通して業績に貢献することで増益を見込む。

 21年6月期の連結業績予想は、前期の税金費用減がなくなり、売上高が170億円(前期比6.0%増)、営業利益24億円(同3.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億円(同2.6%減)、予想1株利益は171円64銭とした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  2. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
  3. ■自律制御とフライバイワイヤ技術でパイロット不要、26年初飛行予定  ロッキード・マーティン(NY…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る