【アナリスト水田雅展の銘柄分析】鉄人化計画は年初来高値更新の展開、収益改善基調を評価

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 鉄人化計画<2404>(東2)はカラオケルームなどをチェーン展開し、業績不振の子会社の整理も進めてコア事業のカラオケルーム運営の収益改善に注力している。株価は年初来高値更新の展開が続き、19日は608円まで上伸して13年5月高値671円に接近してきた。収益改善基調を評価して上値を試す展開だろう。

 首都圏中心に展開する「カラオケの鉄人」ブランドのカラオケルーム運営事業を主力として、京都中心に「からふね屋珈琲店」を展開するフルサービス型珈琲ショップ運営事業、ビリヤード・ダーツ遊技場運営事業、まんが喫茶(複合カフェ)運営事業、および「カラオケの鉄人モバイル(カラ鉄モバイル)」サイト運営やコンテンツ配信ASPサービスのCP事業、音響設備販売事業を展開している。

 カラオケルーム運営事業は、すべてのルームで複数の通信カラオケメーカーの機種が利用できる独自開発のカラオケ集中管理システム「鉄人システム」をベースとして、50万曲を超える豊富な楽曲配信、独自分析によるオリジナル楽曲の配信、顧客情報のデータベース化などを特徴としている。

 出店戦略は20ルーム前後の中小型店舗で設備投資負担が小さい居抜き物件への出店を基本として、首都圏中心部の駅前立地などでは40ルーム以上の大型店も出店する。なお前期(14年8月期)からは、従来の拡大路線から収益性と効率性を重視した厳選出店戦略に変更し、不採算店の営業フロア縮小・業態転換・閉店も進めて収益改善に注力している。

 業績不振だった韓国カラオケ店舗事業については14年6月に当社持分の全部を譲渡し、15年1月には台湾でフルサービス型珈琲ショップを運営する連結子会社の解散を発表した。

 さらに4月27日には、広告代理店業務などを展開する子会社パレードの解散を発表した。コア事業であるカラオケルーム運営事業の収益向上に注力するため、グループ内の経営資源を本業に集中させる。15年8月期の業績に与える影響は軽微としている。

 なお収益構造に関しては、主力のカラオケルーム運営事業が季節要因の影響を受けやすく、忘年会・新年会シーズンの第2四半期(12月~2月)、および歓送迎会シーズンの第3四半期(3月~5月)が繁忙期となり、売上・利益構成比が高いという特徴がある。

 前期(14年8月期)の四半期別推移を見ると売上高は第1四半期(9月~11月)22億92百万円、第2四半期(12月~2月)27億95百万円、第3四半期(3月~5月)26億53百万円、第4四半期(6月~8月)24億11百万円、営業利益は第1四半期2億12百万円の赤字、第2四半期2億86百万円の黒字、第3四半期1億49百万円の黒字、第4四半期82百万円の黒字だった。

 今期(15年8月期)の連結業績予想(10月15日公表)は売上高が前期比1.7%減の99億80百万円、営業利益が同80.9%増の5億52百万円、経常利益が同2.0倍の5億93百万円、純利益が同2.5倍の3億35百万円で、配当予想は同6円50銭増配の年間11円(第2四半期末5円50銭、期末5円50銭)としている。

 第2四半期累計(9月~2月)は前年同期比1.7%減収だったが、営業利益は同3.1倍、経常利益は同4.8倍の大幅増益となり、純利益は黒字転換した。セグメント別売上はカラオケルーム運営事業が同0.9%減収、フルサービス型珈琲ショップ運営事業が同3.9%増収、CP事業が同25.5%減収、その他が同24.4%減収だった。

 主力のカラオケルーム運営事業は不採算店閉鎖などで減収だったが、潜在的な収益力の高い店舗への経営資源の集中、コラボレーション企画やイベントの積極展開などで既存店が同1.6%増収と好調に推移し、提供メニューの全面リニューアルによる原価率改善、店舗オペレーションの効率化などの効果で営業損益が大幅に改善した。フルサービス型珈琲ショップ運営事業の既存店も同6.3%増収と好調だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(9月~11月)22億78百万円、第2四半期(12月~2月)27億25百万円、営業利益は第1四半期1億01百万円の赤字、第2四半期3億34百万円の黒字だった。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が50.1%、営業利益が42.2%、経常利益が45.5%、純利益が52.2%と概ね順調な水準である。厳選出店戦略や不採算店閉鎖などで通期も減収見通しだが、厳選出店戦略や不採算店閉鎖の効果、既存店舗オペレーション見直しの効果、効率的な販売促進活動の効果などで、店舗収益性が改善して大幅増益見通しだ。営業損益は改善基調であり、通期利益の増額期待も高まる。

 さらに業績不振の子会社の整理も進めて、コア事業のカラオケルーム運営事業の収益改善に注力している。カラオケルーム運営事業は大手チェーンとの競合が激しいが、収益性の高い地域に厳選した出店戦略、顧客満足度向上に向けた店舗教育の強化、オリジナル楽曲の開発・提供加速、大手レーベルとのコラボレーション企画などの営業強化策、店舗オペレーションの効率化などで中期的に収益改善基調だろう。

 株主優待制度については毎年8月31日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して、①当社カラオケ店舗「会員カード」、②当社グループで使用可能な「飲食ご優待券」、③からふね屋珈琲「ご優待ギフト」の3点を贈呈する。なお②と③は保有株数に応じて贈呈する。

 株価の動き(15年1月1日付で東証マザーズから東証2部に市場変更)を見ると、年初来高値更新の展開が続き、19日は608円まで上伸して13年5月高値671円に接近してきた。収益改善を評価する動きだろう。

 5月19日の終値607円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS53円95銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間11円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS286円16銭で算出)は2.1倍近辺である。

 目先的にはやや過熱感もあるが、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。収益改善基調を評価して13年5月高値671円を試す展開だろう。

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